「 第82番札所~第88番札所 」
さあ、いよいよ2018年ゴールデンウィーク企画3日目。
4月30日、ラストデーで見事伊豆88遍路の結願なるか!?
残り8寺に加え、別格寺と修善寺の奥の院。合わせて10寺参拝じゃーーーー!
いまだ山奥の「富貴野山」山頂にいるナオキーズ!
ここから西伊豆へ突入し沼津方面へ車を走らせゴールの修善寺へと、いざ出陣じゃーーーー!
『 富貴野山 門野集落からの宝蔵院御朱印 』
朝7時。
山頂で迎える気持ちの良い朝。空気は澄み、鳥は唄い、風はそよぐ山頂の朝。
東屋のある展望台からの眺めは、きらきら光る駿河湾をバックに眼下に広がる青々とした山々。
気持ちは穏やかに昨日訪れた「宝蔵院」までちょいと散歩と洒落込んだ。
展望台へ戻りひとり静かにコーヒーを飲みながらゆっくりと大自然に身を置くと、俺はまさに空海と一心同体となり同行二人?いやさ、もはや俺が空海そのものとなり「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」と言葉を発した。
いつかこの全景を見に舞い戻るぞ
マイホームのような親しみが沸いた「俺の」東屋
さて、そろそろ下山開始だ。昨日上がってきた山道をそのまま下り、門野集落を目指す。
御朱印を管理しているおうちに連絡をすると、集落の公民館まで降りてきたらすぐ分かるとのことで朝っぱらからすまないねぇと、お邪魔した。
なんでこんなところに人が住んでるのか不思議なくらい少数家屋の集落
目的地の公民館に到着したよ
横道7番と甘夏いただいた
獲れたばかりの甘夏もらえてやさしさに感謝
『 第83番札所 東福寺 』
9:15着寺
「東福寺」の別名は「五百羅漢寺」。そうこのお寺の本堂内には漆喰で造られた「五百羅漢像」が天上からの壁一面に彩られているのだ!
一体一体表情も違いそりゃもう圧巻。上向きすぎて首が痛くなるほどだった。
天上の龍の周りにいるわいるわ
正面の御本尊さまより羅漢に目がいく
基本、ドラゴンはかっこいい
まるで飛び出す絵本のようにせり出してくる羅漢様御一行
全方向四隅で天女が舞い踊る
釈迦もおわす
羅漢像を奉納した檀家さんのお父さん、お母さんもおわす
別室には不動明王もにらみを利かせてた
珍しい鴉天狗の木彫り像 かわいいポーズだ
シェーのポーズでキメるカラス天狗さん
博物館のようだった「東福寺」、いやさここもう「五百羅漢寺」に改名でいいだろう
通常、山号が掲げてある入口には表札のような「東福寺」のさりげない主張
御朱印は貼るタイプ たまにある配布用のご朱印だ
『 第82番札所 慈眼寺 』
9:50着寺
誰もおらんけど1寺前の東福寺で御朱印頂き済み
横道6番(貼るタイプ)
豆国88番(貼るタイプ)
『 第84番札所 法眼寺 』
10:20着寺
ビャクスギがお出迎えしてくれとる
仁科港のかたわらに位置する「法眼寺」。敷地内には「天王神社」も併設されててなにやら町指定無形民俗文化財に指定されてる100mもあるしめ縄を張る「御注連あげ」なる行事があるらしい。
100mってすごくね?
天王神社 下から参拝
近くには沢田公園露天風呂っていうめっちゃ眺めのよい露天風呂がある場所があって、昨日から温泉入れてない俺は朝風呂に入って行こうかい、なんて思ってたんだけど、なんかもう朝から巡礼旅してる割に11時前になってるし、1回行ったことあるから泣く泣くスルーしたよ。。。
思えば遠くへ来たもんだ
『 第85番札所 大聖寺 』
11:00着寺
庭園みたくなってて本堂ドコ?ってなったけどこの上
え?神社!?ってなった
西伊豆のメイン観光スポット堂ヶ島と恋人岬のちょうど中間くらいにある「安良利漁港」の「大聖寺」。
港から集落に入った小さい山全体が敷地になってるようなお寺さん。無人寺なだけに大自然の緑に埋め尽くされてるのが、良く言えば自然豊か、悪く言えば廃寺寸前ってなもんだが、癒しスポットみたいで俺は好き。
修験道とか現役でやってそうな境内には不動明王像がいっぱいいた。あとどう見ても神社の風格を醸し出してて、もしかしたら神仏習合の名残りが色濃く残ってるんではないのかい?と。
昔はこういう感じで一緒くただったんかねぇ。
遺跡っぽさのある石仏の配置が良い
参道脇に控える不動明王 デビルマン読みたくなった
狛犬って… もう神社じゃん
仏様からの目線
無人寺の御朱印は0番札所でいただき候
『 寄り道 土肥達磨寺 』
西伊豆は恋人岬を越えて過ぎ、ちょいとすると富士山の眺望素晴らしき場所に辿り着く。
土肥の港へ至る手前、海からせり出した高台のような場所に「土肥達磨寺」は鎮座する。
そこには日本一大きなダルマ像が祀られている。そのダルマとは想像して一番最初に思いつく真っ赤な顔だけのヒゲ面の丸い玉ではなく、達磨大師のデッカイやつだ。
観光スポットとしても機能しているだるま寺
山門を入るとだるま寺のガイドさんがひとり付き、境内にあるダルマ・アトラクションの説明をしてくれる。そして入場料を支払い本堂へ。本堂内はひとりで隈なく見て回れるが、出口を出るとお土産屋さんに繋がり先ほどのガイドさんがまたぞろ引っ付いてくる。
東南アジアの観光スポットの自称ガイドみたいにあとから金の請求をされるんじゃねーかと気構えてたんだけど、全然しつこくなくて普通に説明してくれただけだった。そうなると、嫌よ嫌よと言いながらも東南アジアのしつこさを思い出し懐かしんでいただけに、ちょっとさみしい気持ちにもなった。
日本一の達磨大師像 光の加減で金ピカに
達磨大師って南インドのカーンチープラム出身って知ってビックリ
色とりどりのダルマにはそれぞれ意味があるそうな
本堂内では延々と達磨の説明が繰り返される
御朱印もなかなか良い感じ
「土肥達磨寺」自体は境内、本堂含めてこじんまりしてるんだけど、達磨大師についての情報量がいっぱいあるので、興味ある人(何にw)はすごく面白いと思う。かくゆうナオキーズ!も最初はなんだよ、ただの残念スポットじゃんなんて思ってたけど、四方壁一面の達磨大師の生涯を読み進んでいくうちにダルマってただの赤玉じゃないんだねってまたひとつ雑学知識が増えて喜んでたよ。
『 続・寄り道 清雲寺 』
「土肥達磨寺」に着いたのが11:20で、参拝しすぎて出発が12:30。
そこから土肥の港を目指し北上。土肥金山をすっ飛ばし港から土肥温泉はどこぞ?と探してるいると見つけたのがここ「清雲寺」。
気が付くと13:00になってるけども、日蓮宗のお寺さんで本堂内にはなんと『日蓮聖人一代記』なる板絵(1畳程の大きさ)が90枚も飾ってあるってーから時間あろうがなかろうが寄り道決行したよ。
当然よね。
こいつは伊豆市指定有形文化財になってて1番から順番に観て周ると日蓮大聖人の一生の絵巻物語になっている超アナログなドキュメント映画。
さっきの達磨大師の一生といい、今回の日蓮大聖人の一生といい、人生はどいつもこいつもドラマチック&波乱に満ちている。そして両者ともに同じ場所に全然いない流浪の旅人だ。布教の全国ツアーやワールドツアーだ。
こんな感じでズラリだ
伊東沖の俎板岩に流罪に処された日蓮のピンチやいかに!
伊東の漁師に助けられギリギリセーフだった時の日蓮
文永二年に大彗星がやってきて一同ビックリ
そして大往生 寝釈迦とおんなじ構図
御朱印は5種類もあってうれしカワイイ
『 第86番札所 安楽寺 』
13:50着寺
ものすげーデカいクスの木に守られてる寺の入り口
天上天下唯我独尊が少し大人びてる
「清雲寺」のすぐ近くに「安楽寺」はあった。ようやく伊豆88遍路の巡礼寺に戻り、ラストに向けて一気に参拝かと思われたが、この「安楽寺」にも見逃せない面白スポットがあってまたぞろ時間喰っちまったぜ。
それは「鉱湯(まぶゆ)」なる土肥温泉の源泉だ。
昔々、寺の裏山が金鉱山の可能性が出てきて掘ってみた。するとそこから金の代わりに病を治す源泉が湧き出してきた。こりゃ金鉱どころじゃないぞ、温泉だ温泉だと盛り上がり今の土肥温泉の発展に繋がったとか繋がらなかったとか・・・・
そんな源泉が見学出来るってーからには一度拝見しなきゃ次には進めないよな、となればさっそく鉱脈探検とあいなった。
金が出るか湯が出るか 伊豆半島のギャンブルの本質
まぶゆ・アトラクションのエントランス
入場からいきなり現れたお風呂
しかし先はまだ続く
どんつきに源泉が!?
流れ出るというよりぽたぽた落ちてくる熱い水
コウモリが飛んできてビビる
超絶ジメジメしてるし雪駄がスベる 転んでケガしたら湯に直行だ
入るとすぐに壁からお湯が流れ出してて浴槽に流れ込んでた。その先の道のりは短いけど、鉱脈っぽさ全開、湿気500%、微妙に暗くて雰囲気良し、飛び出るコウモリのおまけつきで束の間の洞窟探検家気分に浸れる。一番奥の源泉には薬師如来が待っててゴール。
結局、最初の風呂みたいなのがまぶ湯のメインだったんか・・・・?
なかなか楽しかった86番札所
『 第87番札所 大行寺 』
14:30着寺
さて急げ、いざ行かん。と、次の目的地へ北上を開始する。土肥温泉から向かうは伊豆半島北西部にあたる沼津市戸田(へた)だ。
そこを目指すには断崖絶壁の海岸線を回避した山道くねくねルートを走破していくのだが、運の悪いことに観光バスが目の前をずっと、抜け道なんてないもんだからそりゃもうずぅーーっと目の前を走ってる。
コイツがドリフトかましながらガンガン急カーブに突っ込んでいくならまだしも、幾多もある急カーブでものすごく減速する(あたりまえ)。道も狭く視界が悪いので追い抜こうだなんて怖くて出来ない。
こういう時アジアの方々の運転だとびっくりするくらいのタイミングで反対車線に突っ込んで追い抜き追い越されを繰り返していくんだけども、あちらの世界は非常識の中の常識だから日本みたいな常識の中の常識世界では確実に事故る。反対車線からしょっちゅう車が走ってくるなんて想像もしないでしょ?だからひたすら観光バスのうしろを交通ルールを守ってゆるゆる北上となったよ。
戸田の港町を川沿いに行くとようやくお寺
なんか色々と名のある史跡を持つ大行寺
色々な割りに質素でこじんまりとしたお寺さん
ラス前 御朱印頂くのもあと少し
『 別格旧8番札所 航浦院 』
15:10着寺
戸田からさらに山道くねくねルートを北上、ついに伊豆半島の左上を曲がり沼津市街地方面へ車を走らせる。小さな西浦江梨の集落まできたら旧8番札所の「航浦院」に到着だ。
あれ?次は88番で最後じゃないの?って感じでしょうけど、実はラスト88番の修善寺へ行く前に、旧8番と別格正覚院の2寺が待ち構えていたのれ~す。
そう簡単にラスボスまで到達出来るなんて伊豆88遍路は甘くないのさ。
ところで、その昔は伊豆88遍路の8番札所だったお寺が時代の変化で8番札所じゃなくなるという切ない結果になったが、アットホームな雰囲気の良いお寺だった。生後3ヵ月くらいの子猫が可愛かったしな。
本堂に拡声スピーカーは初見でごわす
「旧」なんて刻まない負けない心
御朱印にも「旧」はいらない強い心
『 別格修善寺奥の院 正覚院 』
16:10着寺
海岸線ルートで行こうか、達磨山山麓ルートで行くか迷った。どちらも到着時間は変わらない。せっかく伊豆半島をぐるりと巡ってきたので海岸沿いを考えたが、そろそろ山の景色も見たいし、達磨寺も行ったことだしここはダルマ繋がりを取って山麓ルートで行こう。
さすがに眺望は良いが時間的にも果たして間に合うかどうかの瀬戸際まで来ている。金冠山から達磨山を抜け、修善寺方面へ車を走らせなんとか修善寺界隈まで下りてきた。
このままゴールの修善寺へ行きたいところだがお楽しみは取っておいて、18歳の弘法大師が修行していたという「奥の院・正覚院」へやってきた。
ゆるやかな棚田の脇道を急ぐ
修善寺から奥の院までは「いろは」の標識が目印
昔ながらのもある「ゑ」
時間切れで寺務所が閉まっとる
整備されたのか全体的にキレイで新しめな奥の院
御朱印はラストでいただいた
『 第88番札所 修善寺 』
16:40着寺
手水舎がお湯というレアさは修善寺温泉の成せるわざ
感動の修善寺 感謝の空海 感激の結願
完全にゴールだ
大日如来の御朱印でシメ
2018年ゴールデンウィーク3日目、これにて完遂。
3日間で伊豆88遍路の後半全46寺終了。
『伊豆88遍路 豆州八十八ヶ所霊場巡り』
1月から始まった巡礼旅、全88寺終了。
やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
ついにゴールの修善寺到着でっす!!
伊豆88遍路の結願、叶いましたぜーーーーーい!!!
思えば1月13日から始まった伊豆のお遍路さん。週末を使ってちょっとづつ区切り打ちで巡礼を続け、4月1日に約3ヵ月間かけて半分の44寺を周った。そして残り半分をこの3日間でぶっちぎるという偉業を成し遂げ、本日4月30日、無事88寺巡礼を終えました。というか、別格合わせて全91寺な。
ついでに、伊豆88遍路中は全日程を通して和装でキメる。という「きものしばり」を勝手に設けそれも完遂。いつの間にやらちょちょいときものが着れるようにまでなってたさ。
人間やれば出来る。
コツコツ続けてりゃ必ず目標は達成出来るのだということを身をもって体験したぜ。
空海さんと同行二人。長いようで短い旅路に付き合ってくれてサンキューな
ゴールの修善寺で歓喜の雄叫び
『 番外編 〆の0番札所 』
伊豆88遍路を結願したナオキーズ! コーフン冷めやらぬ間に誰かにこの喜びを伝えたい!
そう思い、伊豆88遍路の総合案内所とでも言うべき0番札所へ。そこへ行けば無人寺で頂けなかった御朱印もすべて揃い、ちゃんと88ヶ所周りましたね、オメデト!っていう結願証も貰えちゃうんです。
心晴れやかに車を0番札所へ走らせた。
スタート地点でもある0番札所
・・・・え? オーマイ・クーカイ
な、な、なんと。。。 誰もいないとな? そういえば今日は月曜日とな?
しばらく、いましばらく俺の歓喜の心はお預けな・・・・
まさかのラストで残念賞
・・・・後日談
それから4日後。
ふたたび訪れた0番札所。
全御朱印出揃っての御朱印オールコンプリート。結願の証の証明書。
ひとまず伊豆88遍路は終わったが、いつの日か本家・四国八十八ヶ所巡りも巡礼してみたいもんだ。。。
伊豆88遍路の旅ブログを読んでくれていた皆様方。
長いようで短い旅路に付き合ってくれてサンキューな
Izu,Japan 30/apr/2018 From Naokys!
あの忘れられた名旅ブログ ナオキーズ! 『 ぶらっと、旅る。 』
2018最新作は『 伊豆88遍路 』2018/1/13からヒマをみて伊豆半島を車でお遍路。
地元を舞台に御朱印集め、ジオ、B級グルメ、温泉とゆっくりぶらっと旅りたい。
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