「 首都マニラ フィリピン・ルソン島 4月26日~4月28日 」
「いや、ものすごい渋滞でしょ?大渋滞。なかなかターミナルまで入って来れなくてねぇ。待たせちゃったよねぇ?どのくらい待った?10分?20分?」
「近くまで来てるのは分かってたんだけどさ。空港出たら目の前の車の列が全然動いてないし、この渋滞具合じゃすぐには来ないなって諦めてたから・・・・ 30分以上待ったよ。」
「いつもこの時間は渋滞してるけどさすがにこんなに混んでるとは思わなかったなぁ。どうします?このまま一般道だと動かないから高速乗りますか?」
「うん。乗ろう。一番早い手段でお願いしますわ。」
フィリピンの首都マニラ。街の中心部からさほど離れていない場所にニノイ・アキノ国際空港はある。
成田空港から飛び立ったLCCセブパシフィック航空は夕方の5時半にマニラに着いた。そこから入国審査を終え、両替、wi-fi設定と街へ繰り出す準備を整え、今回初めてお世話になるタクシー配車アプリ『Grab』にて空港から宿までタクシーを手配したのだ。
で、空港の外へ出てビックリ。目の前の道路3車線、ゆっくりと進んではいるようだが車・車でびっしり埋まってた。そこでタクシーを待つのに時間はたっぷりあるので考えるに、出国口の目の前を待ち合わせ場所にしたナオキーズ!が悪い。これは完全に己のミスだろう?
アプリで手配したタクシーがそぐそばまで来てるのは察することが出来るが、目の前の大渋滞を見るにすぐ来るとは思えん・・・・とにかくじっと待つ他ないようだった。
「あー、ほんと嫌になっちゃうねぇ、この渋滞。なるべく混んでない道を選んで進んでるんだけどすぐ詰まっちゃうよね。」
「なに。空いてたの高速だけじゃん。下降りたらまたこの有様かぁ。マニラはいつも夕方はこんなに混んでるの!?」
「お客さんの向かってるマカティ地区ってのはオフィス街なんでね。今日は金曜日でしょ?帰宅ラッシュとこれから遊びに行く車とかでいつもより混んでるよ。うんざりしちゃうねぇ。。。」
マカティの繁華街のド真ん中に予約した宿に向かっているので渋滞は避けられないことだが、タクシードライバーがナビに使っているスマホは無情にも2km30分と表示しているのだ。
空港が市街地から離れていないもんで夕方ちょっとくらい混んでても1時間ありゃ余裕だろ!なんて簡単に考えていたが、全然そんな上手いこといかないフライデーナイト。
とにかく運ちゃん!こっちは初マニラで隣を走ってるジプニーとか意外にも物珍しかったりして、ゆっくり車窓から夜のマニラを眺めてるから、事故らんように全力で行っとくれ!!
ネオン煌めく歓楽街の小道に入ったかと思うと、おもむろにタクシードライバーは言う。
「やっと着きましたよ! ホテルは目の前です!!」
約9kmの道程を1時間10分もかかったがようやく予約を入れておいた宿に到着した。それにしても思ってたよりも歓楽街のド真ん中にあるのな。
小奇麗で最新の設備を持つ宿のドミトリーで荷を解き、もう夜の9時だがせっかくの歓楽街なので夜散歩に出かけた。
通りに一歩踏み出すと、辺りにたむろする立ちんぼのオネーチャン達が一斉に声を掛けてくる。フィリピンのマニラは初めて訪れる街。しかもここブルゴス通りはネオン街の夜遊び場スポットなので、だいぶ緊張しながら歩いているナオキーズ!はオネーチャン達と目を合わせる事すらできず「ノーサンキュー」の一点張りだった。
街の様子を観察しながらお腹が減っている今、食堂でも屋台でも何でも良いから探してはいるのだがなかなか見つからない。少し通りを離れたところにボンジョビのコピーバンドが演奏している夜市のようなオープンフードコートを発見。おっ!?ここなら色々とフィリピン料理にありつけそうだとフィリピン初の食事をここに決める。
頼んだのは酸っぱ辛い鶏肉の煮付け『アドボ』と鶏肉をココナッツで煮込んだ『ココナッツカレー』。あとはライスとタピオカミルクティでタピ活も試みる。
なんだこのアドボ・・・・めちゃくちゃしょっぱい ココナッツカレーも塩分過多かよなによりライスが冷や飯じゃねーかよ
なんだか味付けが濃いし油っこいしでそんなに美味しくないよ、フィリピン・・・・
唯一、安定のタピオカミルクティに救われた。
不味い!塩っ辛い!とは言え、残すことなく完食してお腹は満たされたので、このあと歓楽街へ戻り夜遊びの王道・ゴーゴーバーへ繰り出したのだが、下着姿のオネーチャン達がステージでウロウロしているだけだし、なによりナオキーズ!1人だけなので対して面白くなく早々に宿に戻り、『GWPT』初日の夜は幕を閉じたのであった。。。
日中のブルゴス通りは夜の姿とは打って変わってただの小道だ。バーやいかがわしい店は閉まりコンビニとファーストフード店が代わりに大盛況。
今日はバスチケットを取ったり、マニラ観光をしようと意気込んで外へ出たのだが、まったくもって予定通りにはいかなかった。
とりあえず高架鉄道のMRTがあるのでそれに乗り、長距離バスを取り扱っている有名なバス会社まで行こうと最寄りの駅までジプニーに乗って向かったんだが、降りるところがよく分からず高層ビルが乱立するオフィス街の真ん中で降ろされた。
4月末のマニラはそれほど高温多湿ではなく日差しは強いが風がイイ感じに涼しいので街歩きも苦ではない。苦ではないが迷子の身にとっては、やみくもにコンクリートジャングルを歩き回っているだけなので暑さが身に染みる。1時間ほど迷子散策を続けていたらアヤラセンターという大規模ショッピングモール群に辿り着いた。
ここまでくれば目的のアヤラ駅まではすぐなのでクーラーの恩恵を受けながら駅へ向かい、高架鉄道に乗ったのだ。
2駅目のタフト・アベニュー駅で下車し、フィルトランコ社というバス会社のオフィスへ。この付近の街の様子は洗練されたマカティ地区とは大きく違い、東南アジアの雑踏の町!と呼ぶにふさわしく、ジプニーがたくさん走り、大型バスはクラクション鳴らしっぱなし、騒音はうるさく空気も悪い。路肩に所狭しと店が連なり人間も多く道が汚くてとにかく最高ーー!!こういう小汚い街って好きなんだよね。何故だかホッとする自分がいるよ。
さて、フィルトランコ社だがオフィスと言ってもバスターミナルも兼ねているため乗客がわんさか待合室に集まっていた。
チケット窓口にいたっては思ったよりも空いていたためそこに並び順番を待っていたのだが、どうも番号が呼ばれて窓口に並ぶ順番システムのようだな。誰も並んでいない窓口の職員に聞いてみるとやはりそのようで、まずは番号札を取ってこいとのこと。良く見ると窓口の上には電光掲示板もありそこにはちゃんと番号が表示されてたよ。
「はい、それではこの札を持って呼ばれるまで待ってて下さい。順番はそこの電光掲示板に表示されるので順番がきたら窓口へ行ってくださいね。」
え? 613-499は・・・・? 114。
ん!? 114人待ち? おいおい、そんな人数こちとら待ったことないぞ!
もしかしてこの待合室にいる人達って自分らが乗るバスを待ってるんじゃなくて、窓口待ちの人達なの!? 恐るべしフィリピンのバス事情・・・・
何もすることがなくただただ順番を待つだけの長い長い退屈な時間。今日予定してた市内観光はもう無理だろうな。なんといっても朝から迷子になったり昼メシ喰ってたりしてたからすでに午後1時を回っているのだ。そしてこのいつ呼ばれるか皆目見当のつかない順番待ち。。。
ナオキーズ!はベンチに腰を下ろすと時間の渦に飲み込まれ、そのまま沈黙のオブジェと化した。
・・・・2時間半後の午後4時。
マニラ発レガスピ行き・夜行バスのチケットは、待ち時間の割りに窓口に呼ばれてから5分もかからずにゲットとなった。
『GWPT』2日目のメインイベントは、バスチケットを買う。で決まりだな。
夕方、このまま帰るのも嫌なので、近くにあるマニラ最大のマーケットと名高いバクララン・マーケットへ足を運んだ。
ここは高架鉄道バクララン駅の周辺一帯の路肩に、喰い物屋台、洋服屋台、食料品、日用雑貨や日用品、果物屋に野菜売り場、魚屋さんに肉屋、携帯・スマホ屋が所狭しと並ぶ一大庶民マーケットだった。
地元のショッピングマーケットやコンビニ、ファーストフード店も間に入り飽きるまで市場散策を楽しめたけど、えらい疲労感に襲われての帰宿となった。
夜も更け、宿のある歓楽街・ブルゴス通りはネオンが輝く。
パトロールと称してひしめくゴーゴーバーを一軒一軒回ってみたのだが、外見のネオンとは裏腹に廃れて閑散とした店ばかりが目立ち、店の中を覗いては速攻退散の繰り返しだ。結局、初日に行ったゴーゴーバー『PLAN B』に落ち着いたが、オネーチャン2人との四つ並べゲームに大敗を喫し酒をおごる羽目となりにけり。
まあでもわちゃわちゃして楽しかったからオールオーケーで2日目は終了だ。。。
マカティくらい大きな街だとタクシー配車アプリ『Grab』が本当に大いに役に立つ。なんといっても料金交渉の手間もなく、行き先も入力済だからタクシー来たら乗るだけで目的地に辿り着く。名誉のために言っておくと、マニラを走る普通のタクシーもちゃんとメーター倒して行ってくれるのでぼったくりとの遭遇率は皆無だったよ。しかも『Grab』よりも安かったりする。なので、両者を上手く利用すれば時間短縮となり大いに役立つのだった。
運賃に関してはジプニーの破格の安値には到底及ばないのだが、乗り慣れてないとどこで降りるかが勘頼みとなってしまうので、都会に不慣れなナオキーズ!はジプニーや市バスを活用しきれなかった次第です。
今夜の夜行バス出発時間までほぼ丸1日あるので、マカティ地区から高架鉄道に乗りマニラ地区へ。そこある3つの博物館巡りへと観光だ。
国立自然史博物館は建物が斬新で、展示物もフィリピン全土の動植物を網羅しており陸海空の剥製が並び、火山国家であり島国のフィリピンの成り立ちがジオ的に解説され、3つの中で一番見応えがあり面白かった。
国立人類学博物館は国の歴史や、100以上の民族がいると言われているフィリピンの各民族の紹介もされていてナオキーズ!的には一番興味があるかと思われたが、その部族達がいったいどこの地域に属しているかがイマイチわかりずらくてもやもやしっ放しの結果となった。
国立博物館は総合的なものが展示されているかと思いきや、なんだか絵画なんかの美術品ばかりで100%美術館じゃん!!って場所で、アートの才能が無い者としては足早に館内を駆け抜けたのであった。
フィリピンの国民食と言えば「ジョリビー」というハンバーガー屋さんなので、バス待ちの間に夕食を兼ねて、スパゲッティーとヤミ―バーガーを食べた。
この3日間の食事の中で美味しいフィリピン料理というものに出会ったことが無く、フィリピンはメシが不味いと早々に結論付けた。味付けが濃い、塩っ辛い、油っこくてどいつもこいつも塩分過多。そして乱立するファーストフードにファミリーレストランにコンビニ食。みんなそこに逃げているのだろうと思ってた。
マクドナルドにマックスパなるものがあって喰ったらとんでもなく不味かった。給食のソフトメンを茹ですぎたくらいのスパゲッティーに悲しい気持ちになったのだ。なので国民に愛されている「ジョリビー」のスパゲッティーなら喰える代物なのじゃあないかしらん?と期待して夕食に選んだのだったが、哀れマックスパより不味かったのよ・・・・ ヤミ―バーガーはレンチンのハンバーガー味だったしな。
フィリピンはファーストフード店でのスパゲッティー販売を法律で禁止したほうがイイぞ、絶対に
午後8時。
フィルトランコ社の夜行バスに乗り込んだナオキーズ!
いよいよ首都マニラを離れ「GWPT」の旅の本格的なスタートだ。
今回の旅の目的は島国フィリピンを、首都マニラのあるフィリピン・ルソン島から南下。バスとフェリーを乗り継いで島々を渡り、目指すゴールはミンダナオ島・ダバオの街だ。
とにかく10日間かけて、行き当たりばったりで進んで行くのだ。
今夜の夜行バスの行き先はルソン島南部の街・レガスピ。
どんな街だか楽しみだ。
あの忘れられた名旅ブログ ナオキーズ! 『 ぶらっと、旅る。 』
早くも2019年第二弾企画始動。
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