「 カトゥバロガン フィリピン・サマール島 4月30日 」 

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 移動日の朝は早い。

 早朝6時に宿をチェックアウトをしたら、雲に隠れがちなマヨン火山を見納めながら歩いてバスターミナルへ向かう。

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 レガスピの街の人々はもう起き出していてこんな早い時間にもかかわらず活気が出始めている。

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 アジアの朝は早い、だな。
 
 ルソン島南部の港・マトゥノグへ向けてローカル路線バスに乗り込んだが、マトゥノグ行きではなくブラン行きだという。

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 途中の分岐点でジプニーに乗り換えればすぐマトゥノグに着くからこのバスで大丈夫だとのこと。

 昨日聞いた情報と違っててびっくりだが、もう深く考えたりせず「また偽情報かよっ(笑)」って笑って突き進んでいくのがこの旅の最良の手段と気が付いた。
 事前情報は参考程度にはなるくらいのものと考えていかなくちゃね。

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 6時半に出発したローカル路線バスは、山を越え、村を越え、幾度も人を乗せルソン島の南端の港町をゆっくりと目指す。

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 過ぎ去る車窓から、南国風情たっぷりの椰子の木と青い空を眺めながら3時間10分。

 「そこの分岐の交差点にジプニーが待ってるだろ? マトゥノグに行くにはあれに乗るんだ!」

 ローカルバスのドライバーは外国人旅行者の行き先を把握していてくれて、交差点の乗換地点まで来たらちゃんと教えてくれたよ。

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 マトゥノグ行きのジプニーは今まさに出発しようというところなので乗り換えダッシュ!

 しかしなんたることか、満席だ。。。

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 座る場所が皆無なため、一緒にバスを降りてきたローカル民数人とともに、ジプニーの後ろの手すりにガッツリ捕まって出発したが、落ちないか心配だよ。

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 ちなみに足元はこんな・・・・だ。

 これまでもこういった乗り方は何度か経験があるが、この乗り方の踏ん張りどころは握力に尽きる。しかしそうはいっても10分も捕まっていると握力など小学生並みに低下するので、乗り方のコツは肘を手すりにひっかけ力を入れずにぶら下がるような形をキープするところにある。

 どのくらいの時間で目的地に着くか分からん場合はそうやってしのげば落ちる恐怖心も無く、ゆっくりと景色を眺める余裕も出来るのだ。

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 ぶら下がること30分。

 どうやらマトゥノグの港町に到着したようだ。現在時刻10時10分。

 これなら午前中にフェリーに乗って無事に次の島・サマール島へ渡り、一気に今日の目的地・カトゥバロガンへ着くことが出来そうだな。

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 だがしかし!

 そうは問屋が卸さねえ・・・・ 港に着いたは良いがフェリーの乗り方やチケットカウンターの場所が全然分からん。

 いろいろとここでもまた情報収集に励むと、どうやら港湾の外にチケット売り場があるからそこでまずはフェリーチケットを買ってこい、それからまた港まで戻って来いとのことだった。

 ロールプレイングゲームのようにひとつクリアしたらまた謎解きをして次をクリアしていかなければゴールまで辿り着けそうにない気苦労の多い1日になりそうな予感がした。

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 フェリー会社は4~5社ほどあるのだが、どれがなにやらさっぱりなので空いてる窓口から片っ端に聞いて回る。

 「サマール島に行きたい! アレンっていう港町まで!!」

 「ウチではもうチケットは無いわ! サンタクララのチケット売り場へ行って!」

 ムム・・・・! そのサンタクララ社のチケット売り場が一番人だかりが出来ていてめっちゃ混んでるからこっちに来たのに・・・・

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 窓口は2つ。列は2列。

 だが、前から7人目くらいになると列は横幅を広げて3列から4列、4列からカオスへと続いておりどこが最後尾なのか分からないので、こんなもの一番後ろにいたんじゃ状況もつかめない!となんとなく列になってる辺りへ割り込みだ。

 今回のフィリピン旅で学んだことのひとつに「フィリピンは待つ」ということがある。

 バスのチケットを買うにしても、バスやフェリーの出発を待つにしてもすんなりと短時間でコトが上手く進むということが無く、3~4時間ただひたすら「待つ」というのが当たり前の世界で、誰もがみんなじっと自分の順番が来るのを文句も言わずに待っているのである。

 せっかちなナオキーズ!は30分ほどでキィーーーーーッってなるのだが、それでも時間が吹っ飛ぶこともなく延々と待たされ続けるので、ある時を境に「ナオキーズ!は考えるのをやめた」

 そしてこのサンタクララの窓口でも自分の順番が来るまでひたすら、ただひたすら待つのだが、窓口の嬢は何をやってんだか、たかだか10人ほどのチケット購入を捌くのに1時間半もかけやがったのである。

 あげくに、「サマール島行きのチケットはもう無いわ。12時にまた来てちょうだい」と軽く言い放つビッチぶり。 どうやら午前中のフェリーチケットがいつの間にか売り切れたようなのであった


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 紆余曲折あったのだが、親切なローカル若夫婦の協力により、モンテネグロ社のフェリーチケットを12時半になんとかゲット出来た。

 やっとの思いで港のフェリー待合室に入れたが出航の時刻は14時とな。4時間もマトゥノグの港町に滞在となったが、なんとかサマール島へは行けるのでひと安心だ。


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       ゆったり船の旅

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 大型カーフェリーの間で遊ぶ地元漁師の子供達 日本じゃ考えられん

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 船上からコインを投げると潜って取ったヤツのおこづかいって・・・・

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 海の色は透き通るような真っ青でガブ飲み出来そうなほど綺麗だ。遠くの島々を眺めながらゆっくりとフェリーは進み、1時間半ほどでサマール島の港町・アレン港が見えてきた。

 車、トラックが先に下船し、最後に乗客が島へと上陸していった。

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 さて、ここからカトゥバロガンまで一気に行けるのか半信半疑だが、まずは町のバスターミナルへ行かねばとトライシクル(サイドカータクシー)に乗り込む。

 するとドライバーは言う。

 「カトゥバロガン行きのバスなんか無いぞ。カトゥバロガンへ行くにはバンに乗って行くんだ!その乗り場まで連れて行ってやるから任せろ!」

 バスターミナルが町に無いなんてことは無いだろうからおそらくコイツの営業なんだろうが、とにかく午後もだいぶ経ってるし少しでも明るいうちにカトゥバロガンに着きたい一心でドライバーに任せた。

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 機動性が高くよくお世話になってたトライシクル この旅で大活躍だった

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 サマール島の各町への移動手段には、ローカル路線バスとグランド・ツアーズの自社便バンの2種類が主な移動手段のようだった。

 もちろんトライシクルが連れてきたのはバスより早いが運賃も高いグランド・ツアーズのバン乗り場だったが、ほぼノンストップで駆け抜ける15人乗りハイエースなので文句はなかった。しかし問題はあったよ。

 「カトゥバロガン行きのバンは無いよ? カルバヨグっていう手前の街までしか行かないからそこのターミナルで乗り換えてね! とりあえず16時出発だからね。」だと。

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 ここまで来るともう今日中にカトゥバロガンまで行ければいっかなぁぐらいに考えてしまう。カルバヨグに2時間で着いたとしても、もう暗くなるし、そこからまたバスを乗り変えて行くってなるとカトゥバロガンには夜に着くんだろうなぁ。本当は夜に知らない街に着くと宿探しが難儀だから、だったらカルバヨグで1泊も考えておかなければなぁなんて考えるが、もうどうでもいーや、流れ重視。

 陽が傾いてきたビーチ沿いの道をバンは南下して行く。サマール島は沿岸の道がメインロードのようで島全体は山が多い印象を受けた。

 ルソン島とは全然違う車窓からの風景。島が変わると国が変わるみたいで面白い。

 一般車やトライシクルを次々と追い抜きやはり早いぞ、ハイエース!
 
 2時間かからずカルバヨグのバスターミナルには17時50分に到着だ。

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 まだ明るいからこのままカトゥバロガンまで行くことに決定。18時に出発するというのであと10分もすれば出発なのだ。

 今度のグランド・ツアーズのバンは25人乗りコースター。強いぞ、トヨタ!

 そういえば今日はフェリーでマウンテンデューとスナック菓子しか摂取してないので腹減りまくりだ。

 ターミナル内ではミスタードーナツが絶賛売出し中だったので迷わずドーナツを頬張るナオキーズ!

 ここにきてフィリピンのファーストフード天国・ジャンクフード地獄に助けられ小腹を満たすことが出来たのである。


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 25人乗りコースターの中からビーチへ沈む夕陽を眺めたのがフィリピンで初の夕陽鑑賞となった訳だが、窓ガラスはスモークに覆われていた。

 カトゥバロガンのグランド・ツアーズの乗り場へ到着したのは19時45分。わずか1時間半ちょいで到着したのは良かったが、もうすっかり夜の街に変貌していた。

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 幸い安宿もバンの乗り場のすぐ近くに見つけたので宿探しに苦労することもなくチェックインし、美味い物でも喰おうじゃないかとさっそく夜の街に繰り出した。

 しかしここはサマール島の地方都市。しっかりしたレストランも見つけられず、やっと発見した4つの屋台は全店オール唐揚げ屋さん・・・・ ラインナップもニワトリの足とモモとムネ肉の3種類だけだった。

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 ルソン島からサマール島への移動の旅は、5ケ所で乗り換えを行い、バス・ジプニー・フェリー・トライシクル・ハイエース・コースターと6台の乗り物に乗り、14時間もかかっての大移動の1日となりました。

※ルソン島・レガスピ ー ブラン交差点
 ローカル路線バス   約340円

※ブラン交差点    ー マトゥノグ
 ジプニー       約40円

※マトゥノグ     ー サマール島・アレン
 カーフェリー     約300円

※アレン港      ー バン乗り場
 トライシクル     約100円 

※アレン       ― カルバヨグ
 15人乗りハイエース 約210円

※カルバヨグ     ― カトゥバロガン
 25人乗りコースター 約210円

 合計約1200円 

 その都度の情報収集、港でのチケット攻防と乗り継いで来た1日がかりの移動の疲労のほかに、なんとか本日の目的地と決めていたカトゥバロガンに着いた安堵感からか、唐揚げ弁当喰ったらいつの間にか寝落ち。

 フィリピンにいてなんの実感もなかったが、平成最後の夜は寝落ちで過ぎて行ったとさ。


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     Catbalogan,Philippines 30/apr/2019  From Naokys!
 

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