「 ハプニングこそ我が人生 」
2017/9/19 現地時間10:00 Teotihuacan,Mexico
オラーーー!! みんなーー、タコス喰ってるかい!? タバスコ中毒でお腹は常にゆるゆるナオキーズ!だよ~~!
さてさて、古代文明の遺跡の謎に迫り隊隊長、恋するマヤ・アステカ・インカ文明ファンクラブ会員番号1番、インディオの神さまの造形が可愛いと思う協会名誉会長、世界遺産検定3級の遺跡大好きナオキーズ!
ついにやってきましたこの日が! 憧れのあのコ(遺跡)に逢える日が!!
子供の頃からいつか大人になったら俺も密林のジャングルを切り開いて謎の遺跡を見つけるんだ、大人になった頃はいつか中南米大陸を旅してくまなくそこらの遺跡を観光するんだ、と思い焦がれて四十五年。長い時間かかったが訪れる機会は突然で、ひょんなことからメキシコ上陸!
・・・・そして。。。
ついにやってきましたこの日が! 憧れのあのコ(遺跡)に逢える日が
やって来たのは、メキシコシティから北東へ約50km、バスでだいたい1時間くらい走ったとこにある標高2250m!・・・・ そう、泣く子も黙る、ラテンアメリカ最大の都市遺跡・テオティワカン
知ってる人には説明無用、知らない人でも月のピラミッドとか太陽のピラミッドなんてーの聞いたことない?
ない!? ない? ・・・・そーか、説明しよう。
テオティワカンは紀元前2世紀から紀元6世紀までの800年間も栄えに栄え、ピークには20万人もの住民が住んでたっていうでっかい宗教都市国家だったのだよ。それがある日突然この大都市を捨てて誰もいなくなる始末だからもうとにかく謎、謎、謎の遺跡。
その宗教都市国家がゴーストタウン化してから数百年後、アステカ人たちがこの盆地に放置された大都市の廃墟を発見してそりゃもう大騒ぎ。
「なんじゃこりゃ!?」 「こんな広いのになんで誰もいねーの!?怖っ」 「丘みたいなのは全部お墓??」「なんか2つだけ超目立つピラミッドあるんですけどっ!!??」 「なんでこんなのいままで誰も気が付かなかったん」 「やべーよ、謎の古代遺跡発見じゃね?」
というわけで、『テオティワカン(神々の都市)』、『死者の道(周囲の神殿が墓に見えた)』、『月のピラミッド、太陽のピラミッド(アステカ人の崇拝対象)』とか名称は全部あとからきたアステカ人が命名。なもんだから、この大都市を築いた古代文明も『テオティワカン人』が建設した、と言われちゃう程マジで誰が造ったのか皆目分からん謎に満ちた高度な文明の遺跡なのだ。
しかし俺は思う。確かに文字の存在しないこの辺りの文明の歴史は証拠がないと確信が持てない現代人にはよく分からない謎の遺跡のままだろう。だが、このテオティワカンにはケツァルコアトルの神殿があり、そこには水と農業の羽毛の蛇神・ケツァルコアトルや雨と雷を司る名前も造詣もキャッチ―な神・トラロックの彫刻が365個も彫り込まれているのである。
考古学者はこの文明の神さまがのちにマヤ文明やアステカ文明に受け継がれたのでは?との検分だけども、もうその頃は近くにマヤ文明はあったし、800年も都市が機能してりゃ当然その間に交流はあったんだろうから、もうここはマヤ文明の都市国家のひとつでいいんじゃね?って思う。あいつら住んでるトコよくゴーストタウンにしちゃうじゃん? まあ、何族の誰が造ったのかってのは謎のままなんだけどさ。
そんなラテンアメリカ最大の古代文明で歴史ある謎の都市遺跡・テオティワカンに辿り着いた俺は初めて触れる中南米の遺跡を前にして大興奮だったのは言うに及ばない。
メキシコシティの日本人宿で一緒だったK氏とHさんとナオキーズ!の3人でテオティワカン遺跡をさっそくくまなく見て周ったよ。
直射日光は凄まじいが風も吹き乾燥してるから思ってたほど暑くなかった
ケツァルコアトルを手なづける俺 うれしそうな顔を見せてくれた
ライオンのみたいな蛇神さまと、昭和の洗面台のようなトラロック
最奥の月のピラミッドまで2kmくらいある 一緒に歩く仲間がいて良かったと思った瞬間
発掘&修復現場 こういうの懐かしいのは元職業がら
もうちょいで半分くらい歩いたとこ 徐々に近づく感じが良い
上下水道があったのだろう排水溝が脇をしめる もしかして死者の道に水溜めてた???
そう思うと、沐浴場に見えなくもない
死者の道のどんつき 月のピラミッドまであと少し!
高さ42m 月のピラミッド 祭祀的重要度としては太陽のピラミッドよりこっちがメイン
かなりの急斜面を笑顔で登る2人
こういう遺跡にありがちな安全性皆無なアトラクション的階段は好きだ
月のピラミッド頂上で記念撮影する観光客を記念撮影
颯爽たる下山を開始しようとする俺氏ことナオキーズ!
危険とは常に背中合わせ 慎重に…が合言葉だ
彩色がキレイに残るジャガーの壁画
でも本当はこいつを描いたのかも知れん
いよいよテオティワカン最高の目玉商品 太陽のピラミッド! 高さ65m
なぜ登るかって そこにピラミッドがあるからだ
この太陽のピラミッドに登った時、事件は起きた。
2017/9/19 13:14(晴れ)
太陽のピラミッドの頂上よりちょい下、眺めの良い場所なので3人で思い出写真を撮りまくっていた時だ。俺はちょうど階段のへりに座りイェ~~~~イと調子に乗ろうとしゃがみ込んだ矢先、立ちくらみのような違和感を感じた。標高も2000mを越えてるし急斜面のピラミッド階段を一気に登って来たからふらついてんのかと思った。こんなとこから転げ落ちたら「日本人観光客ピラミッドから落下」って見出しで新聞に載っちゃうと思いゆっくりとへりに座り込んだ。だが、まだ揺れてる。
これは俺じゃあない、・・・・地震だ!
その瞬間、周りの誰もが地震を感じ取っていた。高いところにいたから良く見えたが、遺跡の敷地内を歩いてる人、ピラミッドに登り降りしている人、みんな一瞬にして立ち止まり様子をうかがっていた。グラグラっときて終わるんじゃなくてゆっくり大地が回ってるような、それこそ本当に立ちくらみのような揺れがずいぶんと長いこと続いたかに感じた。ピラミッドの上にいたからそう感じたのかもしれない。1500年以上この大地に君臨してきた太陽のピラミッドは耐震構造もばっちりだろうしひずみを緩和してたのかも知れない。
地震が収まると時間よ止まれが解除されたようにいっせいに人々は動き出した。確かに揺れてる時間こそ長かったけど体感的には震度2、盛っても3程度だ。地震大国日本で育った我ら3人組はたいして気にもせず、こんなとこで地震に合うなんてね!なんつって笑いながら記念撮影を続けてた。
まさかメキシコシティがあんなことになってたなんてこの時は微塵も思わなかったよ。
地震直後の画像 おい、揺れてるよwとか言ってバランスとってる場合じゃなかった
太陽のピラミッドの頂上で何も知らずに元気いっぱい
警備員がひとり上がってきて地震が起きたからみんな降りるんだと指示を出す
そんな指示も大袈裟だろ?と降りると時もノーテンキ3人組
誰もいなくなった太陽のピラミッドの画像は貴重だとエアスケボーもついでに披露する浮かれっぷり
テオティワカンの遺跡見物も終わり、腹減った3人組はランチにタコスを喰ってビール飲んで余韻に浸りながらバスでメキシコシティへと帰る。バスターミナルに着くとなんか周りの様子がおかしくて、さっきの地震の影響で混乱してるの?都市部はなんか影響あったの?と思い始めた。宿まではバスターミナルから地下鉄で帰るんだけど、改札口では「切符はいらない、そのまま乗れ」と、タダで乗車できるようになってる。電気系統でもやられたのか!?と思いつつも地下鉄は動いてるようだし、遺跡楽しかったね~、なんつって3人で普通に宿に戻ってきた。
宿に着くなり宿泊客から、地震の時はどこに居た?大丈夫だったか!となにやら皆さん真剣な眼差し。あれ?俺ら太陽のピラミッドの上で揺れたけど別になんともないよ?そのあとみんなピラミッドから降ろされて博物館とかは閉館になったけど別にどうってことないよ?などと答え、事の重大さを理解できずにいたが、地震が起きたときのメキシコシティの様子を色々と聞いてるうちにものすごい大地震だったことがようやく分かり唖然とした。
幸い宿の宿泊客に怪我もなく、付近の建物が倒壊したなんて話も聞かず全員無事だったが、とても立ってられる状態じゃなくって何かに捕まらないと駄目だったとか、物が倒れてきたとか、宿の前の古い教会の壁が崩れてるとかで、俺のスマホには宿のwi-fiが通じた途端に日本とレオンから安否確認のLineが一気に届いた。日本でも報道されてるくらいの大地震だと!?ピラミッド帰りの俺たち3人組は全然実感が沸かなかった。
さらにメキシコシティは32年前の1985年9月19日にも死者が1万人近く出た大地震に見舞われた過去がありそれから毎年防災訓練が行われてるとのことで、今日も午前中に訓練が行われたばかりでの出来事だったとか。
今回の地震は震源地が2つあり数秒ずれで起こった地震だったから揺れが長かったようだ。あの時感じた長い揺れは、太陽のピラミッドの耐震構造なんかじゃなかったのかよ。
そんな状態のメキシコシティだからか、いつもよりいろんな種類のサイレンが夜も休まず鳴り響き、火事場泥棒対策で軒並み店が閉まってるとのことでみんなで夕飯を喰いに行くもやっぱりどこも開いてない。街には警官がたくさん見回ってて古い建物の周りや崩れた壁のある建物には近づけないように立ち入り禁止テープが歩道に張り巡らされてる。普段は夜でも活気のある街並みが街灯も薄暗く、往年のテオティワカンのようなゴーストタウンとなっていた。
それでも公園にはメキシコ人たちがベンチに座って夕涼みしてたり、壊れた建物をスマホで撮影してる野次馬がいたり、歩道には犬の散歩をしてる人たちも割りといて、戒厳令のような街並みにしては市民は普通に過ごしてる変なギャップを感じたよ。ある意味安心だったけど。
こんなんでも当ったら下手すりゃ死んじゃうよね
誰も怪我しなくてホント不幸中の幸いだな
もう明後日の早朝にはメキシコを飛び立ち日本に帰国しなきゃいけない俺に悲報が届いた。
大地震の影響でメキシコシティの空港が閉鎖されたとの噂だ。いや、そりゃこんだけの大騒ぎになる地震なんだしそうなってもおかしくないけど、え?待って!って感じ。 飛ばないとなるとヒコーキの変更とか日本に帰るタイミングとかまず色々とすげぇ面倒くさいじゃん
ただでさえ今回の旅はキューバ行きがハリケーン・イルマのせいで計画の変更から始まったってーのに、帰国する時までなんかあるんかいな。突然のメキシコ旅も半分以上はいとこんトコに世話になってメキシコシティなんて3日間しか滞在しないから、それこそブログのネタにも困るよぉ、なんてお気楽な旅路だったのに大地震に見舞われちゃって・・・・
旅神様もそこまで気ぃ遣ってくれねーでいいからよ どーか、無事に帰らせて・・・・
Teotihuacan,Mexico 19/sep/2017 From Naokys!
あの忘れられた名旅ブログ ナオキーズ! 『 ぶらっと、旅る。 』2017最新作 『 突然のメキシコ旅 』
2017/9/13から2017/9/22までの旅先は急遽決定のメヒコ!修羅の国と形容されるメキシコ合衆国でナオキーズ!にハプニングあれ。
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