2015年5月5日(晴れ)
出雲大社。
平成の大遷宮が2008年から2016年まで、8年かけて行われている。
2013年にひとつの節目とされる本殿が完成。 この時はだいぶお茶の間で話題に昇ったハズだ。
神々の住む出雲にはいつかは行きたいと思っていたのだが、今このタイミングでこの地に来ることができた。
インドではシヴァ神、チベットではマハーカーラ、日本の仏教では大黒天、神道では大黒様。
出雲国の神・大国主命と大黒天が神仏習合して神社では大黒様となる。七福神の一人だから日本人には有名な神様の一人だろう。
その大国主大神の地元が出雲国で、家が出雲大社なのだ。
10月は神無月というが、ここ出雲では10月を神在月という。この時期、日本全国の八百万の神々が一堂に出雲大社に赴き、全国神様会議を開くからだ。
ちゃんと神様たちの宿泊する所も境内には存在するが、一泊いくらするのかは知らない。朝食付きかどうかも知らない。
道の駅・大社ご縁広場の駐車場で車中泊をした俺は、太陽が昇ると茶などを沸かし朝の一服と洒落込んだ。
本日は出雲大社参拝。 本堂まで4つの鳥居をクリアしなければ辿り着けない長距離散歩の始まりだ。
晴れ渡る空の下、さっそく一の鳥居・宇迦橋の大鳥居(石)まで歩き、その大きさにおったまげる。 23mもあるぞ!
出雲大社 下駄の旅
ここから神門通りを散策するが右も左もお土産屋さんばっかりでついついのぞいちゃう! 足止めばかり喰らってなかなか先へ進めない。
ゆる~い坂道を登りながら二の鳥居・勢溜の大鳥居(木)まで来たころにはすでに1時間の月日が流れていた。
どっと疲れたが ここにきてテンションあがる
さて、ここから本堂にむけてまた参道を行くのだが、今回の俺のルートはちょいと外れる。
この鳥居から左に逸れて、国道431号を西へと歩く。 すると、稲佐の浜というビーチに出るのだ。
ひとまず腹ごしらえと朝食に出雲そばを頂こう。 腹が減っては参拝できぬって言うしな。
雰囲気たっぷりの蕎麦屋・八雲
五色そば ひと皿にまずツユをかけ、そのまま次の皿にツユを移して食す
腹もなごんだところで散策再開。
しばらく歩くと出雲阿国の墓なるものを発見。
これは歌舞伎の祖とされる阿国(おくに)姐さんのお墓なんだと。
出雲大社の修復資金を稼ぐため、傾奇ながら全国ツアーを興行していくドサ回り。
嵐のような阿国旋風を巻き起こし、秀吉や家康まで観に来るという超有名なアーティストにまで昇りつめ、晩年は尼さんになり出雲で一生を終えたという人生の成功者だ。
気持ちの良いお墓 ただの平石が昔風
奉納山の途中にも阿国スポット 傾いてみたよ
ここからは出雲大社の氏子達の町が一望 ビバ!イズモ!!
稲佐の浜へ行く途中、阿国スポットや出雲大社の上の宮(修復中)、下の宮、町の路地裏などを当てもなく彷徨う町歩きに、アジアの町歩きが重なり気分は旅人。
だが、そろそろ下駄が足に負担になり始め、先を急ぐことにした。
こんな光景がもう普通の民家 生活の場 ノスタルジーナ
稲佐の浜とは、神在月に全国の神さん方が出雲に来る際にまずは到着する浜だ。
ここからみんなで集合して神迎の道を通り出雲大社まで出向くのだ。
あと、大国主大神と天皇一派のタケミカヅチノカミが国譲りの交渉をした場所もこの浜。
そんな伝説の神話ビーチに辿り着き、下駄を投げ捨て裸足で駆け降りた。
目の前に広がる日本海と青い空、弁天島を拝み波と戯れる。 貝殻を拾い集め神様も年いちで来る浜に想いを寄せる・・・・
いまや伝説の稲佐の浜と弁天島 心霊写真ぽいのがいたら、それは神様
いやいや、俺がここにきたのは夏を早くも独り占めしに来たのではない。
この稲佐の浜の砂を高校球児のごとく持ち帰り、出雲大社の素鵞社(現在遷宮中なので仮殿・釜社)にて奉納し、代わりに清められた砂を我が家に持ち帰り庭に撒くとラッキーこのうえないとのことなのだ。
そんなの欲しいでしょ!ってことで、しっかりと砂を手に入れ、ここでの目的を達成。
実はだいぶビーチで遊んでしまったがまだ午後の時間はたっぷりとあるけんね。
神迎の道を大社に向かって歩くともう神様になった気分。
毎月1日に稲佐の浜から海水を竹の筒に汲むという習慣があり、道の両脇の家々にはその竹の筒に花を活けて飾ってあるのがすごくかわいい。
花の種類は様々でその家のセンスが如実に顕わているようだ。
神迎の道をさらに進み、昼飯ランチは「きんぐ」と言う名のご飯屋さんで地元民御用達の大社焼きそば。これは一見塩焼きそばだが、ソースをお好みで自分で味を調整しながら食べるのだ。
そして和菓子屋「高田屋」でもなか・雲太をお土産に。 もなかマニアの俺には地方の和菓子屋は危険な地雷でいっぱいだぞ。
ようやく、二の鳥居・勢溜の鳥居(木)まで戻ってきたか。
さて、お待ちかね、出雲大社の本当の参拝が今スタートだ。
なんだか出雲大社に何度か来たことある気分に…
ゆるやかな参道の坂を下る途中の祓社で1回お祈り。
初めての二礼四拍手一礼の儀を練習がてら行う。 ついでにキレイな身体になった。
三の鳥居(鉄)の手前には渡るだけで穢れが取り除かれるという便利な祓橋を越えてキレイな心になった。
松の参道を横目にムスビの御神像に辿り着く手前で奉納神楽公演をやってるじゃあないか。
もうゴールはすぐそこなのに、ラストの鳥居がくぐれない。
しかもちょうど演目は「恵美須」。 「美保神社」の祭神ではないですか。 観・な・きゃ。
下ってきた坂道参道 歩けば歩くほど身が清められる
三の鳥居(鉄)と日本名松百選の松の参道
事代主命こと、えびす様(ギャンブルの神様の方じゃないよ)
手水舎はもうどこが手を清めるとこだか分からんくらいのひとだかり。
最初 何があんのかと思ったよ
あげく、四の鳥居(青銅)はなんと修復中で隣の仮設口からお通り下さいだと。 ギャフン
かろうじて 鳥居だとはうかがえる
ようやく荒垣内に入り、聖域へ侵入できたのでさっそく拝殿で「二礼四拍手一礼」の本番だ。
お参りしたところで、ついに御朱印を入手。 おみくじも買ったが出雲大社のおみくじには大吉とか凶とかは表示されない親切設計。
本殿を中心にぐるっと時計回りに八足門、神様の宿泊所である西十九社、御本殿、裏手のウサギオブジェ、釜社とまわり稲佐の浜の砂も清め砂と交換し、ひと回りしてきた。
神馬神牛像は並んでるし、もう一つの宿泊所・東十九社は遷宮中と残念が重なるが満足いった出雲大社参拝だった。
休日の浅草寺ほどではないが混んでたよ
古来の出雲大社の形跡 宇豆柱の跡
意外にシンプルで拍子抜け・・・・
神御用達の宿 神様ってもしかして小さい??
がんばって 俺もここにおみくじをねじ入れた
ダイコク エビスゥゥゥゥゥ
イェェェェェェェェェイ!!!
出雲大社御本殿 だが、ナオキーズ!がカブる
出雲大社をあとにし、島根県立古代出雲歴史博物館へ見学に行き、帰りの参道で出雲ぜんざいと出雲だんごをほおばり、長かった出雲国御朱印の旅も終焉に近づいた。
在りし日の巨大木造建築 存在してりゃエジプトのピラミッド級の世界認知度
こいつとコーヒーが今日一番のご褒美だったのに間違いはない
出雲大社はフルで周るとほんと1日仕事だが見応えのあるテーマパークだと思えば飽きることはない。
なにより本殿のデカさと高さには目を見張るものがあり、ここに全国から八百万もの数の神様が来訪してくるのもうなずける話だ。
広すぎて整然としており観光客の数も多いが、なぜだか俗っぽさを感じさせない凛とした空気の中にいるような場所だった。
パワースポットとか聖なる場所とかそういうんじゃなくって、なんつーか、開放感があって何人たりとも受け入れるっていうような懐のでかさのある底知れない深さがあるようなそんな場所だったよ、出雲大社。
また来たいね。
何故って、こんなにくまなく参拝三昧してたのに、日本一大きい注連縄がある神楽殿を見逃しちゃってるからねぇ 注連縄は出雲国の周ってきた神社全体的に全部が見たことのないデカさだったから、まさかさらに大きいのがあるなんて思いもしなかったよ・・・・
さて帰ろう。
夕暮れの出雲国を東に進路を取り、宍道湖に落ちる夕陽を眺め、いざ静岡へ。
沈みゆく夕陽に うっとり
700kmの道程を帰らなきゃいけないことを忘れてた訳ではないが思い出したくもなかった。
しかしGWの渋滞ラッシュに巻き込まれるのはもっとイヤだった。
だから夕方から行けるとこまで走る抜くかとしばらく走っていると・・・・!!
行くよね? まよわず右にウインカー出しちゃうよね!?
松江市の玉造温泉に立ち寄って、源泉掛け流しの露天風呂でまったりしちゃいました。
だってここってば、美肌の湯で有名なんですもの!
潤い成分のある硫酸イオンの含有率が70%以上なんて、化粧水の温泉に入ってるようなものなんですもの!!
ハァー、ビバ ノンノン
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