ぶらっと、旅る。 

   人生の半分を夏休みに捧げたいアラフォーバックパッカー、The naokys!  過去に辿った一人旅を焼き増ししたり、これから行くであろう冒険浪漫な旅路をドドドッと書き綴る狂い咲き旅日記

          ~  The naokys! presents  俺旅  ~

2015年02月

 『 インド道 フィフス 』


          「 ネパール賛歌 」  2009年6月13日~6月18日


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 そう、ネパールの夜は長く 1日はとても短い。

 ネパールの夜はとても長く 夢見るヒマもない。



 ブッディスト聖地はルンビニ ここはブッダの生まれた土地

 今じゃなにもない 楽しみもない カルマもない

 カピラバストゥは奴の華やかな城塞 何でもありの宮廷生活

 豪華絢爛 帝王学 何不自由のない王宮生活

 諸行無常のはかなさを 未来を見て来たような先見性

 頭の中に浮かぶヴィジョンは今目の前に広がる広大な大地 痩せた耕地 乾いた風景



 何年経とうが 王様がその座から引きずり下ろされようが マオイストが力を得ようが 

 何年経とうが 観光地化が進もうが レストラン・ホテルが増えようが

 相も変わらずいきなりやってくる 交通機関の全面ストライキ

 バスストップ 足止め ファックオフ・・・スト



 急ぐことのない旅路だけど いずれやってくる終わりを見据え 少しでも多く少しでも遠く少しでも高く

 どこまでも歩き続けるこの大地が続く限り


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 この世の楽園 ポカラ・レイクサイド 朝見た白い頂は ヒマラヤ・アンナプルナⅠ

 そこに住む村の住人はどこからともなく集まった いまこのタイミングで強き戦士達

 いまここに侍が集う

 オレは迎える ここで迎えた 雨季をあえて狙ってみた

 何が見えてくるのかを この目に焼き付けようとして 

 歳を重ねる瞬間 相性合わない実感 でもまた来る予感 戻る理由が出来た瞬間



 朝から立ち込め舞い上がる煙は そのうち雲になり空全体に広がり

 夕方にはここぞとばかりに大雨を降らす

 夜になっても止まらない煙は 輝く星を少しづつ消し去り 明け方には何もなかったように山々を隠す



 走り出すバスは雨を受け 屋根の上の荷物も雨を受け 山の斜面は土砂崩れ

 またここでもストップ自然の脅威

 知らぬが仏とはよく言ったもんで 真っ暗闇が恐怖心をなくす 

 右を見ればいつ崩れてきてもおかしくない岩崖 左を見れば落ちたら最後の渓谷 

 不安定な山道は蛇行しながら バスはトラックを無理矢理追い越しながら

 体と心はシートに任せながら


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 世界一空気の悪い街 一体が盆地で形成されてる首都 

 そのお椀型の街の中身は 車 バス トラックから吐き出された煙幕で満たされてる

 世界一日本食の美味い街 観光客で形成されてる首都

 そこに行けば仕入れも可能 リラックスも可能 コンビニな街そこはカトマンドゥ


 仏教とヒンドゥー教が混在する インドのようなチベットのような

 それでいてネパールは自己を主張する


 インド圏4大シヴァ寺院のひとつ、パシュパティナート寺院 

 黄金の角を持つ鹿はお気に入りの森で リンガの周りを走り回り遊ぶ

 そしてシヴァは 遠い眼差しでオレを見つめる



 そう、ネパールの夜は長く 1日はとても短い。

 ネパールの夜はとても長く 夢見るヒマもない。


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 滞在は少ない 延長にも行かない ただただ前へと進むばかり

 長い長いバスの旅路は タライ高原をひた走り 一晩かけて国境を目指す

 何が起こるかわからないのがバスの道 あと少しの目的地を前に再度スト

 何が起こっても驚きゃしない 何が起こったかいきなり開放



 どこにでもある殺伐とした勢いだけの国境地帯 人種と金と殺気に満ちた独特の雰囲気

 そこはカーカルビッタ・国境の町

 パスポートなんかは只の身分証明証に過ぎず 国の線引きの愚かさを知る

 訳もないイミグレーションで ネパール出国 スタンプでまた身分証を汚す


 国境の門をくぐるとそこは緩衝地帯 ボーダーの中の異次元地区


 サイクルリキシャは汗かき進む その河を渡ればもうインド 橋の上にはいく台も走る


 目の前のリキシャ 背に背負うはシヴァとパールバティ 

 右手を一緒に挙げた二人が にっこりこっちに微笑みかける


 「この河を渡りきったら、またあなたはインドですね」

 「お帰りなさい、迎えに来ましたよ」



 口元ににやりと笑み浮かべ 急く気持ちを深呼吸 

 国境抜けるその前に 後ろ振り向き国を眺める 


 緑と山と安らぎが遠ざかる わずか10日のネパール賛歌


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                          はぁ~ 来週の木曜日早く来ないかしら・ ・ ・
  


                                                 From Naokys!

※2009年5月20日から2009年10月22日までの五カ月間にわたった抱腹絶倒な大天竺一周の旅、あの名作【 インド道 】シリーズがリメイクされ、ナオキーズ!旅ブログ 『 ぶらっと、旅る。 』にて蘇る。


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 『 インド道 フォース 』


               「 ブッダサーキット・ラスト・ラン 」  2009年6月8日~6月12日

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 仏教8大聖地のひとつ・クシナガル。

 ここはブッダが訪れた最後の地となった場所。


 そう、ここクシナガルがブッダのラストライフ、心臓を上向きにして、なるべく苦しくないように楽な姿勢で身体を横たえ、そしてそのまんまついには起き上がることのなかった入滅の地だ。

 クシナガルも今まで巡って来た6つの仏教聖地と変わらずに街道沿いでバスを降ろされてから参道に入る。

 しばらく歩くとメインストリートの左側に見えてくるのが入滅ポイント・大涅槃寺。

 今回、向かう目的地こそがそこなのだが、クシナガルという村は仏教8大聖地よりもメジャーな仏教4大聖地 【①ルンビニ:誕生地、②ブッダガヤ:覚りの地、③サールナート:初説法地、④クシナガル:入滅地】 の中に組み込まれているだけあって人通りもあり、ある程度栄えてる。

 まぁ、あくまでもある程度の話だが・・・・

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                                    仏跡にしては活気があるほうだ


 綺麗に整備され緑多い公園化されている大涅槃寺のある園内へ入る。

 さっきバスを下車した瞬間から日射しが全ての生き物を入滅させる勢いで降り注いでいるので、涅槃像(寝ころがってる仏像)が待ち構えてる大涅槃寺の寺院内部に日陰を求めて逃げ込むように入った。

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                 暑くて身体の動きがにぶる 暑い


 それほど広くない寺院内に寝釈迦像が横たわってる。 寝釈迦像はなんかゆるくて俺は大好きだ。

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                 おやすみブッダ


 さっそくその寝釈迦像の本体の中でも一番ご利益のある足の裏に奉納するとしよう。



 「悟道散骨会 7」。 合唱。


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    悟じいちゃんもこれで本格的に仏陀と共に入滅へと向かったであろう。  南無。



 しかしクシナガルはまだこれで終わりではないのだ。

 まだこの村の先、メインストリートの一本道をしばらく歩いた傍らに、仏陀を火葬した場所というのがあり、そこには現在ストゥーパが建っているそうな。


 その火葬場跡地まで歩いてはいるが、ブッダも苦しんだ2500年間も続いてる炎天下が高飛車な日差しとなって強烈に襲ってくる。

 日陰がほぼ無く、逃げ場のない俺には1歩1歩が苦痛でゆるむ。

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                  喉は渇けど 冷えてねぇ・・・・


 3、40分ほどか、しばらく歩くとこんもりとしたラマバール・ストゥーパが見えてきた。

 どうでもいいが発掘当時の姿のまま残して置きたいのか、ちゃんと修復したいのかが全く解らない中途半端なレンガ造りのこんもりしたストゥーパだよ。

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                 未完成系 いちおうレンガ造り  


 そこにももちろん「悟道散骨会」登場。



 番外編 「悟道散骨会 7・5」。 合唱。


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                   以外にデカいストゥーパ


 仏陀が荼毘に付し灰になったところで悟じいちゃんの灰も一緒に風になって吹かれてった。

 ともに入滅し、灰となって風に吹かれ、共に天界へと旅立ってゆくだろうよ。  ばいちゃ。



 それにしても、覚りを開いてから45年間もこんなに荒れた土地ばかり説法して周ってって、修行こそ我が人生なブッダ。

 「緑多い静かな山の中で自然の音を感じながら覚りをひらく」

 とかそんな甘っちょろいもんじゃなく、砂埃舞う荒廃した大地のゆるぎない太陽の下、唯一の大樹の木陰で蒸し暑さと蚊に悩まされながら瞑想して覚りをひらいてったこの人はきっと、

  「瞑想によって神と同一化する」 だとか、 「奇跡を起こす力が身に付いた」 だとかそんな余裕のあるもんじゃなく、只々、

  「人間が生まれてから死ぬまでの間にいかに生きればいいか」

 という事を解っちゃったんだと思う。


 何もなくても楽しむことは出来るし、何も持ってなくったって笑顔でいられる事を。


 だから、

  「誰しも気持ちの持っていきようでどうにでもなるぜ、Take it eazy!!」

 ってな感じで皆に説いて周ってたんだな、きっと。


 なんかブッダって奴が人間臭くってぐっと身近に感じる存在になったよ。

 ていうか、あいつの気持ちちょっと解っちゃった俺もついに覚ったかもな。 ゲダツ、ゲダツ。


 さて次の日はゴーラクプルの街からローカルバスで北上し、インド-ネパール国境の町・スノウリへと向かった。

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                 国境ゲート あってないようなもの?


 ここのボーダーで一旦インドを出国、ネパールへ入国してから一路仏陀生誕の地へ。

 行き先は、「悟道散骨会」最後の最後、仏教8大聖地のひとつ・ルンビニだ。

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                   誰もいないのに 無駄に広い敷地の世界平和の灯 



 ネパールにあるルンビニ聖地は、とにかく園内の範囲が広すぎて平気で歩く距離が2、3kmになる。

 各国々の仏教寺院が乱立して建っているが、敷地内のそれぞれの寺院もそれくらいづつ離れているのだ。


 このだだっ広い敷地のメインとなるのが、マヤ母ちゃんが沙羅双樹の木を支えにブッダを産み落とし、その直後ブッダが乳児のくせに颯爽と7歩歩いて、


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              「 天上天下唯我独尊!! 」


 と言った、そのはじめの1歩が記された足跡ってのが残されてる寺がある所だ。


 でもそこは遺跡発掘現場を無理繰り博物館にした思いっきり室内で、そのはじめの1歩の足跡は、それはそれは展示品のような扱いをされていたが、遠慮なく撒いた。


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                室内遺跡発掘現場博物館 



 「悟道散骨会 8」。 合唱。

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                  仏陀の足跡 はじめの一歩




 仏陀が生まれ出た地で、ついに悟道の法要も終わりだ。

 終わってみるとものすごい達成感があり、やり遂げた満足感も抜群だ。

 悟じいちゃん、ハニーと一緒にやったったぜい。



 それにしても、ブッダが歩いてきた道を俺も周ってみた訳だが、正直仏教のイメージがだいぶ変わったな。

 今までの印象は「物静かなおだやかなイメージ」だったのだが、実際この過酷な自然環境、戦火の絶えない小国乱立の世界で教えを説いて周るってのは、かなりハードでタフじゃなきゃやってらんねえ。

 ブッダもアグレッシブな奴だったとしか思えない。 そしてハードなタフネスガイだったんだろう。

 だからこそ、いかに生きてゆくかを人々に教えられたんだろうな。
 

 この男、旅人にちょっと似てるかも。

 いままで自分の周りだけでも世界が見えていたと思ってたら、実際旅して色々見て周ってみると知ってるようで知らない事が五万とあって、改めて知ることが多く、なんか解っちゃった気がしてくる感覚。

 それと同じようにブッダもびっくりしたのかもな。 ぼんぼんの元王子様だし。



 その王子様時代、何不自由なく過ごしていた場所がルンビニ近郊にあるカピラバストゥのティロリコート村。

 そこにはシャーカ族の王国がかつてあり、ブッダがまだ仏陀になる前の「ゴータマ・シッダールタ」時代に居住していたカピラ城があるという。


 「悟道散骨会」は終えたが、奴の子供時代はどんな所で過ごし、何故そこから出る気になったのか興味が湧いたので、実際に行ってこの目で見てみるべく、カピラバストゥのティロリコート村へと向かったのだ。

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                  ヤギ小屋ではない 勝手にくつろいでるだけ


 2500年前、本当にここは栄えていたのか?

 と、疑問を持つほどのカントリーサイド。


 しかも発掘されたカピラ城跡ってのも、西門、東門、いくつかの部屋の跡がレンガでちょこっと再生されてるだけ・・・・

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                 これが城!?


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                   残念なかつての王城


 え~~~、、、 しょぼぉ。。。


 この状況を見るに、絶対今の俺のほうが贅沢な生活をしてるように思う。

 TVもあるし、バイクもあるし、寝るところもある。

 近所にはコンビニもスーパーもあるし、パソコンもあるし、たいていの欲しいものは手に入るしな。


 ・・・・それに比べてここは、2500年前と文明、風景、何一つ変わってない気がするぞ。


 ブッダ王子も本当は飽きてたんじゃねえのか?

 いくら何不自由のない裕福な生活してるからって、毎日毎日同じような生活の繰り返しで、日々何かしら刺激を追い求めてたら、ちらりと覗いた東南西北・四方の門の外には別世界が広がっててうずうずしちゃったんだな。

 地位も名誉も嫁も子供も全部リセットして、現実逃避で飛び出してみりゃ厳しい世界が待ち受けてたけども、その与えられた環境でいかに生き抜くかを持ち前の好奇心で真剣に考えてたら、それがある時覚りとして芽生えた。

 80歳になってまで16大国ひしめく荒涼とした北インドを歩き続けたのは、その身を持って、

 「 俺、楽しく生きてるぜッ 」

 って訪問した先々で証明して見せてたんだろうな。

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               がんばれ若きサイクルリキシャワーラー 前を向いて走るのだ!



 前半はハニーと俺で悟道を送り、後半は俺一人で送り、仏陀と共に悟じいちゃんもここ大天竺に辿り着けただろうか。 

 間違いなく、この地を踏みしめて欲しいものだ。



 ブッダ。 仏陀。 釈迦。


 今回の仏教8大聖地巡りで奴がどんだけ苦労したか分かった。

 そしてこの過酷な環境で暮らしてる人々に対して一生懸命生きるのだ、と言い続けてたのは大変えらい。


 いや、ほんと立派な奴だよ、ブッダはよ。


 ブッダが45年間も歩き周り続けた道を、俺はたかだか20日くらいでしか周ってないが、気持ちは仏陀になった気分。


 だから俺もこれからは仏陀の教えをしっかり守って、面白おかしく死ぬまで笑顔で生きてやる。

 それが一番の極楽浄土への近道だろうぜ。




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                   ネパール美女の熱い視線


 ついに「悟道散骨会」もフィナーレを迎え、次回からはインド1周の壮大な旅が本格的にスタートする。


 この果てしなく広大なインド大陸をひと回りするなんて果たしてうまくいくのだろうか。


 まぁ、ひとまずはネパールを堪能する次第。

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                 どの乗り物にも乗りたくない。。。 
 


 さて。


 次からは。


 シヴァのご加護を得ようかな。



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                果報は寝て待て 次回の配信は木曜日まで待て ナ~ム~


                                          From Naokys!



 ※2009年5月20日から2009年10月22日までの五カ月間にわたった抱腹絶倒な大天竺一周の旅、あの名作【 インド道 】シリーズがリメイクされ、ナオキーズ!旅ブログ 『 ぶらっと、旅る。 』にて蘇る。


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 『 インド道 サード 』


  「 スベテガムダデアルコトニツイテ 」  2009年6月1日~6月7日



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              インドのいたる所で売ってる揚げ菓子 あまいなんてもんじゃねぇ


 ハニーがとうとう帰国に向かうので、ここバラナシからヒコーキが飛び立つデリーまで東から西へと約770kmを寝台列車で駆け戻る。

 所要時間12時間半をかけて、一気にスタート地点の首都デリーへと駆け戻った。


 バイバイ、ハニー!! 残りの「悟道散骨会」がんばるぜ。 で、インド一周してみせるぜい。


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                ニューデリー安宿街 パハールガンジの日常


 んな訳でついにインドに一人、これからなんでも一人でやんなきゃなんねえな。 いやがおうにも気が引き締まるな。


 さて、今回は東から西へと12時間半かけてやってきたその道程を北東方面へ逆戻り。

 最終的にはバラナシより200km北の街・ゴーラクプルまで、今度は西から東に進みながら途中にある聖地2ヶ所を目指す俺のインドウェイが始まるのだ。

 とにかくこのインドに置いて仏教聖地の情報はえらく少ない。

 8大聖地なんて辺鄙な所にあるから、そこへ行くまでの情報なんてのは、目的地の近場の街に行かなくちゃどうやってそこへ行くかさえも分からないほど誰もちゃんと知らないのだよ。

 仏教ってもんに全く重点置かれてない。


 だもんでとりあえず最初に目指す8大聖地のひとつ・サンカシャまでも、いつたどり着けるのか、どうやってそこまで行くのかが皆目分からないのだ。

 デリーの観光局でお尋ねするも、

 「 アナンダ・バスターミナルからまずはファルカバードという街を目指せ! そっから先も全部バスで思うがままだ!」

 という、とんでもなくアバウトな情報が、今回の過酷なインドローカルバス紡ぎ旅のスタートの合図だった。

 朝早く出ればなんとか明るいうちに、その初めて聞く知らない街に着けるだろう。

 まだ陽のある明るいうちに着きゃ何とかなるさと、朝8時15分発のファルカバード行きのローカルバスに乗った。


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               バスターミナルでは目的のバス探しも一苦労


 乗ってるうちに気がついたがファルカバードまで280kmもの距離がある。

 今日1日でバラナシから列車で戻ってきた半分近くの距離をまた戻るのか・・・・

 一体どんくらいかかんだろ、6時間くらいかなぁ、しんどいなってのんきに構えながら乗ってたら、6時間過ぎた。

 まったく到着する様子がないのだが・・・・?

 むぅぅぅ、ケツが痛い。 もうどの方向に向けてもケツが痛く、すこぶるセクスィーな座りポーズになってしまう。

 朝バスに乗ってから9時間もの時間が経過した頃、疲れでボーっとした脳みそで、

 「もう暗くなってくしファルカバードで1泊するか、それともサンカシャまで行っちまうか?」

 と考え、到着時間次第で決めることにした。

 その後1時間程経ってなんとかファルカバードに到着だ。

 計10時間ものロングランにて、勢い一気によっしゃこのままサンカシャまで進むか!

 しかし、ファルカバードのバスターミナルでサンカシャ行きのローカルバスを探すも、すでに今日のサンカシャ行きのバスはないから、また明日の朝7時に来いと、バスターミナルのオヤジは言う。

 まっいっか、疲れた体を休めるぞ!とファルカバードに宿を取った。

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                 初めての町だろうがインドはどこに行っても猥雑



 そして翌朝7時半過ぎにまたバスターミナルへ向かうと、

 「サンカシャ行きは今日はもう7時に出た。 夕方5時にまた来い。」

 んー? あれー? 7時から結構出てんじゃないのか?

 「いや、無理だ。 俺はどーしても今すぐにでもサンカシャに行きたいんだ。」

 この辺り、もうほぼ英語が通じない。

 なんだかんだお互いヒンドゥー語と日本語で言い合ってると、人垣の中から必ず通訳が出てくるのがインドの不思議。

 そしてその英語を話せる通訳者が助けになり、百人が言うことが違う暗号をなんとか整理でき理解出来るのだ。

 「ムハンダバードからならサンカシャ行きが出てるぞ。 お前はムハンダバードへ行け!」

 「そうか。 ムハンダバード行きのバスはどれだ?」

 「あれだ!」


 すかさず飛び乗り、道々で客を乗せながらパンパンになったローカルバスは40分かけてムハンダバードにすべりこんだ。

 そっからサンカシャまでは残り20km。

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                  もうちょいで仏陀の地であると思われる


 しかしローカルバスは人で埋まらないと出発しやがらねえ性質を持ってて、中継地点だけの町ムハンダバードで時間だけが過ぎていく。

 その待ち時間にまたもや幸運にも英語が話せる貴重な人材がいたので、引き出せる限りの情報を引き出した。

 はっきり行ってサンカシャから次に向かう8大聖地のひとつ・サヘートマヘートのあるスラバスティまで、どうやって行きゃあいいんだかの現地情報が欲しかったのだ。

 待ってるついでにそこらへんの情報も聞き出した。

 そいつが言うには、

 「まずウェーバーって言う名の町へ行き、そこからカンプールって言うビックシティへバスで行くんだ。 そしたらまたそこでローカルバスを乗り換えてラクナウへ行け。 そこに行けばもう近い。」

 「オウケイ! でも今日はサンカシャに1泊するから明日移動するぜ。 ローカルバス乗り継ぎの体力勝負みたいだからな。」



 サンカシャ。

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                  ・・・・着いた途端に途方に暮れた


 街道沿いからしてもう何にも無い。

 あるのはデリーからここ2日、ただひたすら続く広大な畑景色と、街道沿いに咲き乱れる自生の大麻草くらいだ。

 乾いた大地に剥き出しの畑は雨季が来るのを今か今かとカラッカラの口を開けて待っている。

 そしてこの聖地サンカシャも、砂埃舞う喉泣かせな風が吹き荒れていた。

 で、本当に何もない・・・・ しかもここ仏陀来てねえし!

 なんで仏陀も来てねえサンカシャが仏教の8大聖地入りを果たしたのかと言うと、涅槃により天国に行った仏陀が、自分が生まれて7日目に死んじまったマヤかあちゃんに、俺、こんなにがんばったよ!って伝える為に復活してこの地に降りて来たってな場所らしい。

 でもかあちゃんそこにはいねえんじゃね?とも思ったし、なんでこんな辺鄙な土地に降りたのか皆目分からん。

 しかし歩いてればその謎もなんか分かるかも知れん。


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                DNAを色濃く受け継ぐインド人親子


 とりあえず、仏陀降臨の祠を探しに足を踏み出した。

 いやいや、ぜんぜんわっかんねー。 謎どころか降臨した祠すらわっかんねー。

 畑しか無いじゃん。 地球の歩き方の地図、略し過ぎじゃん。

 そこらの子供に聞いても写真撮れって言われるだけじゃん。

 目印のアショカ王の柱はあったが、祠が見つけられん。

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                  アショカ王の柱の上部 吠えまくる野良犬に守られてた


 そして畑の中の畦道をひたすら歩いていると、歴史記念物的な看板が出てきた。

 おっ、いいねぇ。 これじゃねえか?着いたぜ、じいちゃん!

 とあたりを見回すが、藁の山、牛糞燃料、ヒンドゥー教のシヴァリンガ(男根崇拝のちんぽ石)しかねえ。

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                  絶対にここじゃねえ、と心では思ってた・・・・


 近くにいた農民なら知ってるだろうと、

 「ここは空からブッダか!?」

 と聞くが、

 「あーあー。」 と、うなずくだけ・・・・

 他の農民にも声をかけてみると、

 「そうだ、リンガだ。 一緒だ。」

 と少々的外れな答えが返ってくる。


 辺りを見回しても他に何も見つからず、多少不本意ながらもそこにて決行。



 「悟道散骨会 5」。 合唱。



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                   暑さと歩き疲れで妥協した訳ではない


 じいちゃん・・・・、今回はなんかシヴァのリンガに散骨しちまったが、多分ヒンドゥーが仏教を取り込んでくれたんだよ。

 と無理に納得して戻ることにした。



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                   帰り道、スイカ畑でごちそうさま


 メインの「悟道散骨会」が終わってもまだ昼前だった。

 こんな何もない場所で1泊するよりは少しでも進んでおいた方があとあと楽だろう。

 昨日のバス疲れの教訓もあるし。

 カンプールって街がでかいらしいから今日はそこで1泊出来れば充分だな。

 そうなるともう勢いで街道まで戻り、ウェーバー行きのジープに乗った。


 そのジープはサンカシャの遺跡を通り抜けて行ったのだが、なんとアショカ王の柱の少し先にちょっとした丘があって、その上に祠が乗っかってる前を通り過ぎた。


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                 やっちまった感満載だがすでに車上の人


  ・ ・ ・ ・ 

 ま~じ~で~!  も、もしかしてそちらが探してた祠でしょうか? では一体さっきの看板とリンガは何???

 ま、まあそうですね。 

 どうせブッダが降臨した場所なんて、そこってはっきりしてる訳じゃないし、この土地のなんか聖なるっぽいとこなら一緒じゃん!! まっいいやな、インドだし!!!

 と再び納得することにしてサンカシャをあとにした。

 40分程畑のなかの村々を回りながら街道に出た場所がウェーバーだった。

 降ろされた場所でカンプール行きのローカルバスは割とすぐに見つかり乗り込むが、150kmも先だと言う。

 今ちょうど15時。

 暗くなるまでには着きたいがぎりぎりだろう。 例によって何が起こるか分からねえし。

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                 色は涼しげだが外は熱波 インドの初夏


 案の定、カンプールまで残すとこ25kmってとこで事故渋滞にはまる。

 事故車はすぐにいなくなったものの、インド人気質、空いてる隙間へ車で割り込め、というバカ行動のおかげで上下線の大渋滞。

 当然、陽もどっぷりと暮れ始めた。

 カンプールに着いたのは4時間半後の19時半。

 さすがにでかい街だが、でかすぎてホテル探しが億劫だ。

 するとバスの運転手は言う。

 「お前はラクナウまで行きたいんだろう? だったら今からそこんに行くんだ。 たった1時間半だぞ。」

 インド人が当たり前のように言う1時間半にどれほどの信用度があるだろうか・・・・

 しかし鼻や目から進入してきた砂埃が俺の脳髄を不明確にして勝手に気持ちを奮い立たせてた。

 「何? そんなに近いなら今すぐ行こうじゃないか。」

 と。


 ラクナウ。

 分かってはいたが2時間半後の夜10時にローカルバスは街に着いた。

 さすがにこの時間から宿探しするには街もデカいし俺一人じゃ無理。

 と、多少もめるのを覚悟にサイクルリキシャー(人力車の自転車ver.)にホテルまで行ってくれ、と案内させた。

 が、どこもフル。

 いや、フロントのその態度は外国人を受け入れないような態度だ。

 いい加減俺もリキシャワーラー(漕ぎ手)もぴいぴりしてきたので、そろそろ限界だなと、駅に向かうように指示を出す。

 さてラクナウの駅に着くと そこで当然料金でひと悶着あったがすぐに和解して、俺は駅にて1泊することにした。

 本当は切符を持って無いとホームまで入れないんだが、外人の特権でチェックもされないのでそのままスルー出来る。

 もう夜も遅いし、駅では百万人くらい各々勝手に寝ているので、俺もここで寝ようと1番線ホームにて就寝。

 枕元の排水溝から時折りネズミが出てくるが、めっちゃ涼しくてびっくりするくらい快適だったぜ。

 しかし熟睡は出来るハズもなく、早朝6時に起き出すと、次の目的地スラバスティに向かうローカルバス探しだ。


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                 ラクナウ駅 テーマパークではない


 昨日降りたバスターミナルまで戻ったらスラバスティ行きはここからの発着はないだと。

 「別のバスターミナルからまずはバハラーチと言う街に行くのじゃ。 さすればおのずとそなたが求めているものが見つかるはずじゃて。」

 俺はまたそんなクエストをクリアしなきゃ次に進めないような情報を得て、とりあえずは100km先の町・バハラーチへとバスに揺られる。

 もうなんかここまで来るとだいぶバス移動の苦痛にも慣れてきた。

 初日のローカルバス280km10時間の地獄旅に比べれば、ちょこちょこ乗り換えるローカルバスなんぞ楽しいもんだ。

 しかも北へ向かって走っているのか、だいぶ牧草地が増え砂埃も無くなり、空気が美味く感じてきた。

 おそらくヒマラヤ方面に向かって走っているのだろうか、もう300km~400km先には聳え立っているのだろうか。 

 だからこそ緑が増えたのだ。

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                   どんなバスでもへっちゃらぽい


 4時間ほど乗った後、バハラーチからいよいよ8大聖地のひとつ・サヘートマヘートのある村・スラバスティにやっと、やっとの思いで到着したよ。


 サヘート・マヘート。

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                 またぞろこんな場所で降ろされる


 仏陀が歩いた当時、コーサラ国の首都があった城塞都市(マヘート)で、近くに日本人にも有名な祇園精舎(サヘート)がある場所なのだ。

 各国の仏寺がちょこちょこあり、その中のスリランカ寺の宿坊に宿泊を願い、さっそく祇園精舎へと歩を進めた。

 インドの仏跡はどこもかしこも芝生広がる緑地公園みたいになっていて、よく地元観光客がピクニックモドキをしているが、ここ祇園精舎もご多分に漏れずそんな公園だった。

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                 束の間の休日を楽しむ左男右女


 ブッダも使ったっていう釈尊香室跡を見つけ、ここだと決める。



 「悟道散骨会 6」。 合唱。



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                   ウェディングケーキのようなうんこのような香炉


 なんかすごい、のどか以外に何も無い道を歩いていたら突然、ゴォーーンという鐘の音が風に乗り、緑の畑の上を響かせてきた。


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                  流行りを追う男たちは最新型の牛車に乗る


 おっ!? これはもしや祇園精舎の鐘の音では!?

 はたして音のする方向へ10分も歩くとそれは本当に祇園精舎の鐘の音で、日本の梵鐘協会かなんかがこの地に作ったものだそうだ。

 当然、鳴らさないわけにはいかんでしょう、とそこへ行き鐘を突く。


 ゴォーーーーーーーーーン。


 よっしゃ、じいちゃん。 じいちゃんの代わりに俺が祇園精舎の鐘の音をこの聖地に響かせてやったぜ。


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 次の日、ついに聖地巡りの4分の3が終わる場所・ゴーラクプルへとまたもや懲りずにバスで向かう。

 もうバスしか頼りがないんだがな。


 スラバスティからローカルバスで20km離れたバルランプル。

 そこからまたローカルバスを乗り換え40km先のゴンタ。

 この時点でうすうす気づいたが、なんだか東へ進みたいのにどうしてか西へ進んでいるようだ。

 進行方向がおかしい。

 昨晩、スリランカ寺の和尚が

 「ゴンタからゴーラクプルへの光の道が見える。 そのまま進むが良い。 さあ行くのじゃ!」

 とおっしゃっておったにも拘らず、ゴンタからダイレクトには行けないから一度アヨディアへ行って、ゴーラクプル行きのバスを捕まえろと、バスの乗り換えで言われる。


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                  もうどこへ行こうと引き返せない・・・・  


 おかしい。 が、ローカルバスの化身と化してこのまま進むしか俺には手段がない。

 西部劇のような砂塵の吹く町アヨディアまで40km、そこからゴーラクプルまで150km。

 東南方面へ進むこのバスルートは、やっと出会えた緑の水々しい景色から離れていき、またしても砂塵の舞う茶色の世界だ。

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                  ローカルバスはいつだってアトラクション


 この辺りの微妙な地域が気候の境にでもなってんだろかねぇ。 酷いと300m先も前が見えないくらいの砂埃だった。

 しかしなんとか15時。

 無事にネパールとの国境も近いゴーラクプルに到着し、素敵な宿にも巡り合えた。
 

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                 宿前のめっちゃ美味いチャイ屋  通ったなぁ


 終わりよければ全て良しなのだ。



 ハニーを送り届けたバラナシからデリーまでの770km、12時間半の列車の旅の逆戻り巡礼は、結局4日間かかって計925km、ローカルバス10台・トラック1台・ジープ1台乗り継いでの、合計乗車時間30時間+5分、列車運賃の倍額くらいの交通費、そして廻った聖地は。。。

 あら、たったの2ヶ所かよ。

 この4日間のローカルバス過酷旅では体調不良などしてる暇などなく、いつのまにか下痢も喉も治ってた。

 そして、何事にも「待つ」という時間や、どんなローカル屋台で喰っても腹を壊すこともなくなり、簡単なヒンドゥー語も少しずつだが覚えてきた。

 だんだんと体がインドになってきた。


 なんだかいちいち無駄骨ばかり折ってる気がするが、それは別に決して無駄ではなく、無駄だと思うことが無駄であり、流れに乗せちまえば後はゆっくり流されてりゃそのうち上手くいくってなもんだ。


 仏教8大聖地巡り「悟道散骨会」も残す所あと2ヶ所。

 仏陀が入滅(死んだ)した場所と、ブッダが誕生した場所だ。

 こんな荒れ果てた土地ばっかり歩いて奴は、覚りひらいてもまだまだ修行は続いてたんだな。

 ご苦労さまだぜ。


 ・・・・そして俺様もだよ!



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                   来週の木曜日までひと休み、ひと休み

                  
                                                  From Naokys!
                                     
 

※2009年5月20日から2009年10月22日までの五カ月間にわたった抱腹絶倒な大天竺一周の旅、あの名作【 インド道 】シリーズがリメイクされ、ナオキーズ!旅ブログ 『 ぶらっと、旅る。 』にて蘇る。

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 『 インド道 セカンド 』


 「 ブッダガヤでブッタオレ、バラナシでハラクダシ 」 2009年5月27日~5月31日


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                 インド庶民的日常風景

 
 ラージギルを後にした俺ら2人は、いい加減慣れてきたすし詰めローカルバスで一路、8大聖地のひとつ・ブッダガヤへとやって来た。


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                   子らよ、オラに元気を分けてくれ


 この町は、仏陀が菩提樹の下で覚りをひらいたというとても有名な土地だ。

 ここには4年半前に初めてインド上陸した時に一度来ているので、勝手知ったるものだと幾分の余裕があった。

 
 しかし今回デリーインしてのち、1週間でインド国内の5カ所もの都市や町や村を渡り歩いてきた移動スピードに加え、寝不足、栄養不足で体力がガタ落ち。

 砂埃&排気ガスで喉もやられる始末・・・・

 それに加え、雨が降ってたナーランダ大学時代に羽織ってた合羽はまったくの無駄で全身びしょ濡れになり、身体が冷えたせいで風邪っぽくなっていた。


 ようするに俺はこの町の安宿のベッドに寝転んだ瞬間、一度来た事のある土地でほっとしたのか、全身の力が抜け落ち、立ち上がれなくなってしまったのだ。

 その様はまさに苦行をいくらやっても全然得る物がなく、餓死寸前でガリガリになった仏陀と同じ有様だったのである。

 仏陀もこの地で死に目に合っていたのだ。

 その仏陀はブッダガヤの隣村でくたばる寸前に、スジャータという娘さんから乳粥をもらって生き長らえ、苦行には何の意味も無し、とブッダガヤの菩提樹の木の下で瞑想に入り、ようやく49日後に覚りを得たのだった。


 それにしてもハニーよりも先に、俺がぶっ倒れようとは・・・・

 昼過ぎまで眠ってちょっとでも体力を回復だ。

 その間にハニーは次の予定地・バラナシ行きの列車のチケットを取り、食料と水分を買いに走り、補給してくれた。


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                  ちゃんと並んでるのは2人だけ


 まさかハニーこそはスジャータの化身じゃあないのか!?と夢うつつに思いながらも動けるまでに復活した仏陀、いやさ俺とハニーは「悟道散骨会3」の為に、マハーボディ寺院へと出向いたのだった。


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                 隣にいたはずのハニーがいつの間にかインド人にっ!?

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                    斜塔ではない 俺が曲がってただけ

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                 大きな菩提樹の木の下で  

 町の中心地に聳え立つマハーボディ寺院を見上げ、2人でその裏手に君臨している菩提樹の大樹の前に立つ。

 寺院の外のインド特有の喧騒が、何故ここには聞こえてこないのか。

 不思議な程静寂に包まれたその場所は、まさに昼寝にはうってつけの、いやさ覚りを得るにはうってつけの好条件だ。



 その菩提樹の下で「悟道散骨会3」。 合唱。

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 かつて仏陀を包み込んだ菩提樹の何代目かの子孫にあたる今のこの菩提樹の根元に散り、悟道も真の覚りを得られるだろう。



 ちょうどインド人の参拝客の団体がなにかお祈りのようなことをやっていて、1人のおばちゃんが乳粥をお供えしていた。

 周りの人達にもその乳粥を振舞っていて俺にも分けてくれた。

 それを喰ったら心なしか喉の痛みが治まったような気がしたが、そのおばちゃんはよもや晩年のスジャータ嬢だったのでは!?

 俺は今回女性の優しさ、逞しさに触れ、少しだけ覚れたような気がした。

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                  まぁ、旨くはない・・・・

 

  一難去ってまた一難、それがインドの日常生活。


 さっそくブッダガヤで喰った飯が大当たりして2人でうんこ祭りの開催だ。

 宿で薬を飲めば一時休戦となるので問題ないが、明日にもバス、電車と移動して行かなければならないので、そうなるとおいそれと油断が出来ないのだ。


 バラナシ行きの列車は朝4時発。

 それまでの時間を出発駅であるガヤ駅のウェイティングルームで待つ事なった。

 約8時間あまりを駅構内で過ごさなければならないのだが、インドの駅を知ってる人ならば言うまでもなく、そんな場所に長時間もいなければならないなんて、想像するだけで胸が締め付けられる思いがするであろう。


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                   この部屋のまだ空いてる床に寝る


 だだっ広い室内にいくつかベンチがあるのみで、弱々しく回るファンが天井でぬるい空気をかき混ぜている。

 便所は男女ともありえない水浸しでインド人も躊躇するほど。

 その蒸し暑さの中、みんな床に布を敷くだけで雑魚寝をしているのだ。

 しかもそんな8時間近くもここで列車待ちをしてる奴なんか俺ら2人くらいしかいない。

 せっかく体調が戻ってきても、さらに悪化すること間違いナシだ。

 そしてようやく出発時間がきて列車に揺られるが、この寝台列車が涼しいし、ベッドだし、で一番快適空間だったよ。

 3、4時間の睡眠だったが熟睡出来たぜ。

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                   インドの車窓から  


 バラナシ。

 昔はベナレスで名の通った、ヒンドゥー教の最大の大聖地。


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                インド・オブ・インド  キング・オブ・インド  カオスINDIA


 ここバラナシは、インドの中でも俺の好きな街、好きな場所。

 「インド」とひとこと言われて思いつくままにイメージする限りのインドが、ここバラナシには存在している。

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                 バラナシメインストリート ~ベンガリートラ~


 この街の郊外に8大聖地のひとつ・サールナートがあるのだ。

 もちろん「悟道散骨会」として目的はそこなんだが、いかんせんヒンドゥー教最大の聖地であるバラナシの方が一枚も二枚も上だ。

 なんか存在の格が違う。
 

 俺ら2人が宿を求めてガンガー(ガンジス河)沿いの沐浴場、ガート(ガンガー河岸に続く石段)を歩いていると、おっさんらしき水死体がさっそく河岸に引っかかってた。

 これまでも、街中で牛や犬の死体は見たことがあっても、さすがに人の死体は見かけない。

 それらしいのは多々見るが・・・・


 その水死体のある河岸の横で、沐浴し、洗濯し、釣りをし、泳いだり水遊びをしている。

 しかもそれが全く違和感なく行われているのもバラナシ・マジックなのだろう。

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                  ガンジスの流れとバラナシの街

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                 クソもミソも一緒

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                 一番にぎやかなガート

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                 水があれば なんでもできる


 屋上から雄大なガンガーを眺められるいいお宿に泊まれた。

 俺は心身ともにすっきりし、喉以外は完全復活。

 ブッダガヤで少々覚り仏陀に一歩近づいたこの俺に、シヴァの三日月型に流れるガンガーがそっと寄り添いパワーをくれたのだろう。


 しかしバラナシ食でまたもやハニーが腹を壊した。

 2人でガンガー上流にあるアッスィーガートまで出掛けたのだが、突然ハニーが一刻も早く宿に戻りたいと言う。

 ある程度体調も復活していた俺が、もう少しだ、がんばれ!と言った矢先、、、

 ハニーがカーリー(シヴァ神の嫁・ド怒りver)のような形相で、自分だけちょっと体調が良くなったからって調子に乗ってんじゃねぇ・・・・ と、無言でにらみを利かせてきたので、大急ぎで急ぎ戻った。

 が、その後、俺もこのカーリーの逆鱗に触れ、またもや2人でうんこ祭りの開催となった。

 幾分俺の腹具合のが軽かったので、今度は俺が水分や食料調達を買って出た。



 サールナートに行く日にはうんこ祭りも収束に向かい、晴れてお出かけだ。

 仏陀が覚りをひらいてから初めて説法をした土地、とういうのがここ8大聖地のひとつ、サールナート。

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                  気がついたら一心不乱に世界平和を祈り続けてた


 奴は最初、覚りをひらいた事を誰にも言わないようにしようとしたらしいんだけど、やっぱりみんなに広めようと思って、当時からバラモン教や土着の宗教など色んなトコの修行者達が集まり、切磋琢磨し入り乱れてたこの聖地バラナシを目指したらしい。

 でも結局誰にも相手にされなかったのか理解されなかったのかは知らないが、昔の弟子5人と鹿2匹を相手に郊外の森に引きこもり、

 「 ねえねえ、ちょっと俺なんかすごい事になっちゃたよ。 聞いてくれる? 」

 って言って説法をし始めたのが、初転法輪の地としての始まりらしい。


 そこは今、公園みたいになってて脇に鹿公園もある。

 以前、ここにも俺は一度来たことがあるのだが、当時は常にシヴァの目線でインドを眺めてたからか、なんか着いても懐かしさがなかったよ。

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                  シカせんべいが無く 餌やり断念・・・・


 ダメーク・ストゥーパという仏舎利が収められた塔が唯一のランドマークなのでここに悟道を撒いた。



 「悟道散骨会4」。 合唱。


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 じいちゃんもこの地にて仏陀からちょっとした自慢話を悠々の刻聴かされるだろう。 まっ、2人供時間はたっぷりあるからいっか。
 


 今回の「悟道散骨会4」までで、同行のハニーはインド終了。 帰国に向かう。

 2週間、本当に楽しかった。 ずっーと前から、ハニーと一緒にインドに来たかったから。


 はたして、残りの4カ所「悟道散骨会」は、俺1人での敢行となるのだ。


 わざわざ俺のじいちゃんの為に一緒にインドに来てくれてありがとうな。

 そんであの泣いた日を境に吹っ切れたのか、インドっておもしろい!って言ってくれたのが最大の祝辞。

 また来るかどうかは分からないにしても。

 
 俺もインドも悟道も仏陀も喜んだよ。
 

 ガンガーで沐浴した。

 飛び込んで泳いで水遊んだ(もちろん俺だけ)。

 そのおかげで2人とも気分的に全快したんだと思う。

 病は気からって言うしな。
 

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                 足だけのつもりがヌルッと滑り強制沐浴


 プージャっていう祈祷が、毎晩ガートで物凄い人数が集まり行われている。

 それを漠然と眺めてると、なんだか仏陀がインドに溶け込めなかったのが分かる気がした。

 
 宗教音楽をインド古来の楽器で奏で、そこにいる全員が一体となり、聖なる河・ガンジスに向かってお祈りをする。

 火を回しながら、唄い続けながら、聖河にお供え物を流しながら。


 たぶん3千年前からそうだったんだろう。


 こんな圧倒的パワーのあるところに仏陀がやって来てよ、


 「 あのさぁ、俺瞑想してたら分かっちゃったんだよ。 たぶんすごい事なんだけど聴いてくれる? ねえ、あのさぁ… 」

 
って言ったって、みんな聞く耳持たないよ。


 「 あっ?何それ? いいよ、そんなの。 俺ら楽しく騒いで気持ち良く神様と一体になってんだからさぁ。 どーすんの? あんたも参加する?  なら早く好きなとこ座りなよ、同じアホなら踊らにゃ損だぜ! 」


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                 黄色いユニフォームはインドの選ばれたイケメンども
 
 

   ・・・・仏陀が15キロも離れた森の中で、昔の仲間5人と鹿2匹にひっそりと初説法した気が分からないでもない。




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                    なにか食べるものをください

 
                                         From Naokys!



※2009年5月20日から2009年10月22日までの五カ月間にわたった抱腹絶倒な大天竺一周の旅、あの名作【 インド道 】シリーズがリメイクされ、ナオキーズ!旅ブログ 『 ぶらっと、旅る。 』にて蘇る。


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プロフィール

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はじめまして!             
 旅好き、アジア好き、遺跡好き、神社仏閣好き、大道芸好き、パフォーマンス好き、民族音楽好き、倍音好き。

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